2. 正しいお金の使い方を知る

「人間の行動のほとんどは習慣から成りたっている。普段は気にしないが、いったん習慣を変えるとなったらほとんど変えられないことが分かるだろう。お金の習慣で大事なことは、常に予算の上限を決めておくこと、高利で借金しないこと、定期的に投資をしていくこと、この3つである」。

この考え方は、お金と付き合うバフェット氏の基本的な考え方ですが、実は多くの方が実践できそうでできないのではないでしょうか。

たとえば、浪費は予算上限を超えることですし、金利を気にせずリボ払いをする方も多くいます。定期的に投資することも、できそうでできないことではあります。地味ながら確実に資産形成してきたバフェット氏ならではの「お金の習慣」と言えるでしょう。

3. 資産を作るには時間と忍耐が必要

バフェット氏が講演でよく使う表現に、「今日日陰で休めるのも、誰かがその木を植えたからだ」というものがあります。資産は一晩で築けるものではなく、時間と忍耐が必要だという教えです。下図のように、バフェット氏でさえ資産のほとんどが50代以降に築かれています。

図表:ウォーレン・バフェット氏の年齢による保有資産額推移

注:ValueWalkのウェブサイトを参照

また、「株式市場は、忍耐力のない投資家から忍耐力のある投資家に資金を移す場所」とも示唆しています。逆に言うと、忍耐力を持って長期投資できない人は、投資をすべきではないということです。

忍耐力のない投資家が投資に参加すると悲惨なことになります。そういった投資家は感情的に投資判断をするため、上昇相場で買い下落相場で売らされます。そして二度と投資をしようと思わなくなります。

こうなると、その後の投資機会も失うわけですから、もったいない限りです。投資タイミングの適否は誰も分からないので、時間を味方につけ投資リスクを低減させるには、コツコツ投資していくバフェット方式が投資戦略の王道なのです。