2.3 損をしても税金が掛かる可能性がある

これは、非課税期間終了後もつみたてNISAで購入した投資信託を保有している場合の話です。

仮に、今年40万円分の投資信託を購入して非課税期間の20年間の間、一度も価格が上がらずに20年後半分の20万円になってしまい、そのまま保有し課税口座に移したとします。

その後価格が30万円まで上昇した際に、10万円損はしているけども、一時よりは価格が戻ったのでその時点で売却をするとどうなるでしょうか。

なんと、購入時点から見ると損をしているのに、税金が取られてしまうのです。

これは税制上のからくりで、つみたてNISAを通じて投資信託を購入し非課税期間終了時まで保有した場合は「終了した時点の価格」が税制上の買値とみなされます。

つまり、上記の例では、売却時点では「20万円から30万円に値上がりした」と見なされるのです。

このようにして、つみたてNISAで保有した場合「損をしていても税金が掛かる」という一見奇妙な現象が起こってしまうのです。

一方、通常の口座で同じように投資信託を購入した場合、「40万円から30万円に値下がりした」と見なされるので、売却時に税金は引かれません。