1.【厚生年金・国民年金】公的年金のしくみをおさらい
まずは、公的年金の制度をおさらいします。
日本の公的年金制度は、国民年金(基礎年金)と厚生年金から成り立つため、「2階建て」などと呼ばれますね。
それぞれの年金制度の特徴は以下のとおりです。
1.1 国民年金(基礎年金)=1階部分
- 加入対象:原則、日本に住む20歳から60歳未満の人
- 保険料:一律(年度ごとに見直しが行われます)
- 年金額:満額(令和4年度)77万7792円✕調整率(480カ月に未納期間がある場合は差し引かれます)
1.2 厚生年金=2階部分
- 加入対象:主に会社員、公務員
- 保険料:報酬比例制(毎月の報酬により決定)
- 年金額:加入期間や納付保険料によって決定。国民年金に上乗せで支給
国民年金・厚生年金ともに、受給開始年齢は原則65歳ですが、繰上げ受給で前倒しにしたり、繰下げ受給で後ろ倒しにしたりすることも可能です。
1.3 繰上げ受給と繰下げ受給
繰上げ受給:年金を早くもらい始める代わり、繰上げひと月につき0.4%(※)年金が減額される。
(※)2022年4月、0.5%から0.4%に緩和
繰下げ受給:受給開始を遅くもらい始める(※)代わり、繰下げひと月につき0.7%年金が増額される。
(※)2022年4月、繰下げ可能年齢の上限が70歳から75歳に引き上げ