4. 厚生年金の期間が10年未満の場合

厚生年金の加入期間が10年未満の場合でも、国民年金の加入資格を満たして保険料を納めていれば、受給資格が得られる可能性があります。

ただし、上乗せである厚生年金部分が少なくなってしまうため、将来の老齢年金は極端に少なくなってしまうでしょう。

仮に月額の報酬が30万円だった場合、厚生年金に10年加入しても月額約1万6000円のみの上乗せです。

国民年金は満額でも約78万円なので、月額にして6万5000円。合計で約8万1000円なので、将来が心配になる金額ではあります。

年金の資格があることが安心であるのは大前提として、自助努力として老後資金の形成も必要となるでしょう。

貯蓄、保険、iDeCoなどから自分に合う方法を見つけ、早めに資産形成を始める必要があります。

5. おわりに

国民年金と厚生年金の受給資格について、加入期間が与える影響をまとめてきました。

「厚生年金の加入期間が10年ないと年金がもらえない」というのは一部で誤解があるので、まずは自分が受給資格を満たしているのか確認する必要があります。

一方で、資格を満たしていても「老後資金として十分」とは言えません。

将来に向けて、少しずつ準備を始めていきましょう。

参考資料

太田 彩子