2. 年金を受けとるために必要な期間は10年

年金を受けとるために必要な期間、いわゆる「資格期間」は10年となっています。以前は25年が必要でしたが、2017年8月に短縮された形です。

出所:日本年金機構「年金を受けとるために必要な期間が10年になりました」

この「資格期間」とは次の期間の合計をいいます。

  • 国民年金の保険料を納めた期間や、免除された期間
  • サラリーマンの期間(船員保険を含む厚生年金保険や共済組合等の加入期間)
  • 年金制度に加入していなくても資格期間に加えることができる期間(「カラ期間」と呼ばれる合算対象期間)

冒頭で「厚生年金の加入期間が10年以内だと年金は受け取れない」という意見を紹介しましたが、厳密にはそうではないと言えます。

確認すべきポイントは、(1)厚生年金の加入期間ではなく国民年金だけに加入していた期間があるか、(2)保険料を支払っていなくても、免除申請をしていないか という点です。

これらを満たせば、老齢年金を受け取れる可能性があります。また、10年間の資格期間を満たせば「厚生年金の加入期間が1ヵ月」だったとしても受給できます。

あくまでも国民年金(基礎年金)の受給資格期間が求められるため、会社員の期間が10年未満であっても問題ないのです。

ただし、年金額は納めた保険料によって決まります。例え資格が発生しても、保険料が免除になっていればその分少なくなることに留意しましょう。