5. 公的年金では足りない老後

国民年金と厚生年金ともに、加入期間が少ないと受給できる金額も大きく下がることがわかりました。

国民年金の場合、満額でも月額で6万円台です。加入期間が短い、未納期間がある方などの場合、これ以上に少なくなると生活が厳しいでしょう。

年金だけで生活するのは難しいとはいえ、生涯受け取れる年金は満額に近づけるほうが安心です。

家計の状況で保険料を支払えない場合でも、「国民年金保険料の免除制度・納付猶予制度」という制度があります。未納のまま放置するのではなく、こちらの制度を申請するようにしましょう。

保険料の免除・納付猶予や学生納付特例の承認を受けた期間は、余裕ができれば追納もできます(追納できるのは10年以内です)。

また厚生年金については、一定要件を満たせばパートの方でも加入できるようになりました。2022年10月からはさらに要件が拡大しています。

保険料の負担は高まるものの、将来の安心を考えると、シミュレーションだけでもしておいて損はないでしょう。ねんきんネットなどを使い、働き方ごとに年金の目安を試算してみましょう。

もちろん、公的年金の他に私的年金や貯蓄で老後に備える方法もあります。ご自身に合った方法で、老後の生活に備えていきましょう。

参考資料

太田 彩子