2. 「厚生年金」平均月14万円だけど知っておきたい年金のからくり

ここからは、厚生年金の受給額を額面で確認していきます。厚生労働省の「令和2年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」から、年金の実際の受給額を見ていきましょう。

2.1 厚生年金の平均受給月額

〈全体〉平均年金月額:14万4366円

これが「厚生年金の平均額は約14万円」と言われる根拠です。ここで注意したいポイントが2点あります。

2.2 年金の注意点1. 厚生年金の金額は「国民年金込み」

先ほど、厚生年金の平均金額は月額14万4366円であることがわかりました。

しかしこの金額には国民年金の金額が含まれています。

公的年金制度は2階建ての構造をしていることから、元会社員や元公務員は「国民年金と厚生年金の合計額」が受給できます。

この資料に記載されている平均年金月額は、「国民年金と厚生年金の合計額」なのです。ここにさらに国民年金が上乗せされるわけではないことに注意しましょう。

ちなみに、国民年金の平均は5万6252円です。単純に差し引くと、8万8114円。

この8万8114円が、厚生年金単体での平均額ということになります。