2021年の今日公開された記事をプレイバック!もう一度読み直したい、「編集部セレクション」をお届けします。 (初公開日:2021年10月26日) |
もうすぐ10月も終わり、今年もあと2カ月。中には「思ったように貯蓄できなかった」と感じるご家庭もあるでしょう。
厚生労働省の「令和3年度版厚生労働白書」によると、2020年の共働き世帯は1240万世帯、専業主婦世帯は571万世帯。現代は共働きが主流ですが、共働きだとお金が貯まる印象があるものの、筆者の周囲では「思うようにお金が貯まらない」という声も少なくありません。
ただ一口に共働きといっても、夫婦の雇用形態はさまざまです。厚生労働省の「国民生活基礎調査(2019年)」によれば、働く妻のうち正規の職員・従業員が26.2%に対し、非正規の職員・従業員37.8%。共働きの中でも、非正規で働く女性の方が多いのが分かります。
今回は共働き世帯の中でも、主に妻がパートで働く家庭でなかなかお金が貯まらない原因となる習慣をみていきます。
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1. 共働き世帯の暮らしの様子は?
まずは総務省統計局の「家計調査(家計収支編)2020年」より、60歳未満の勤労世帯の中から、共働き世帯の1ヶ月の収支と世帯の様子を見てみましょう。
1.1 共働き世帯の1カ月の収支 ※夫婦共働き世帯〈有業者は夫婦のみ(有業人員2人)〉
実収入:71万2042円
- 世帯主収入(うち男性):48万218円
- 世帯主の配偶者の収入(うち女性):17万372円 など
実支出:46万1073円
- 世帯人員:3.53人(うち18歳未満人員1.32人)
- 世帯主の年齢:44.3歳
- 持ち家率:80.0%
一般的に共働き世帯で夫婦のみが働いている家庭の場合、月の収入は約71万円。そのうち、女性の収入は約17万円です。実支出との差をみても、貯金ができる計算ですね。
また、年齢層をみると、40代前半です。子どもも乳幼児期を過ぎ、妻が働ける時間がある程度確保できると考えられます。
先程の厚生労働省の「国民生活基礎調査(2019年)」から、児童のいる世帯の母の仕事状況を見てみましょう。
1.2 児童のいる世帯における母の仕事の状況(2019年)
仕事あり:72.4%
- 正規の職員・従業員:26.2%
- 非正規の職員・従業員:37.8%
- その他:8.5%
仕事なし:27.6%
児童のいる世帯では「非正規の職員・従業員」が最も多く、次に「仕事なし」と「正規の職員・従業員」が同程度です。
2021年10月19日に公表された、明治安田生命が0歳から6歳までの子どもがいる既婚男女1100人(女性は550人。うち、共働き330人・専業主婦220人)に行った「子育てに関するアンケート調査」によると、子育て中の女性の平均収入は163万円。子どもが乳幼児だと女性の月収は約13.5万円が平均のようです。
小学生と保育園児を抱える筆者の周囲でも、特に乳幼児を抱える世帯では母親はパートで働く方が多く、共働きでもなかなかお金が貯まらない話は話題にのぼります。その主な原因と考えられる理由を3つみていきましょう。