日経平均は方向感が出しづらい動き

先週の日経平均の値動きをテクニカル面から振り返ってみましょう。前週は週末に大幅上昇したものの、25日移動平均線、75日移動平均線、200日移動平均線が集まるあたりで上値を抑えられており、これを回復できるかどうかがポイントでした。

実際には、値動きは小幅で、連日、ローソク足の実体が小さく、上下にヒゲを付ける十字線のような形となりました。

今週以降の展開はどうなるでしょうか。なかなか方向感が出しづらいところです。

直近の戻り高値である10月6日の高値(2万7399円)を超えず、逆に直近の押し安値である10月13日の2万6237円も割っていません。価格がしだいに収れんしています。

足元の動きで25日線が75日線、200日線を上から下に抜けるデッドクロスが形成されました。ただ、もみ合う場面ではよく見られる現象なのでさほど気にしなくていいでしょう。

今週まずは、もみ合いの上限である2万7500円付近、さらには主要な移動平均線を超えることができるかどうかに注目したいところです。

抜けた場合の上値メドは、9月13日の高値(2万8659円)、8月17日の高値(2万2222円)あたりになります。

逆に今週、調整気味となり、10月13日の安値(2万6237円)を下回った場合は注意が必要です。

さらに10月3日の安値(2万5621円)を割るようなことがあると、8月17日の高値(2万9222円)を始点とする中期的な下降トレンドが形成されてしまいます。そうなると目線を下に持たざるを得なくなります。

参考資料

下原 一晃