株式市場の振り返り-MSCI指数入れ替えの影響、日経平均株価は小幅に4日続落

2017年5月31日(水)の主要指標(カッコ内は前日終値比)

  • 日経平均株価 19,650円(▲27円、▲0.1%) 小幅4日続落
  • TOPIX 1,568.3(▲4.3、▲0.3%) 3日ぶり反落
  • 東証マザーズ総合指数 1,104.8(+2.8、+0.3%) 9日続伸

東証1部上場銘柄の概況

  • 値上がり銘柄数:622、値下がり銘柄数:1,282、変わらず:112
  • 値上がり業種数:7、値下がり業種数:26
  • 年初来高値更新銘柄数:135、年初来安値更新銘柄数:61

東証1部の出来高は20億1,898万株、売買代金は3兆176億円(概算)となり、いずれ前日より大幅増加になりました。相場全体の模様眺めムードに変わりはないようですが、毎年5月末日は世界的な株価指数であるMSCIインデックスの銘柄入れ替えに伴う売買が急増するため、“恒例の”大商いとなりました。売買代金は5月8日以来の3兆円超となっています。

そのような中、日経平均株価は寄り付きから安く推移し、序盤には一時▲88円安となる場面が見られました。しかし、その後すぐに切り返し、前場の半ばには一時▲4円安まで下げ幅を縮小します。後場は膠着状態になり、結局は小幅安の4日続落となり引けました。

なお、TOPIXも同じような値動きでしたが、下落率はやや大きくなって引けています。

東証マザーズ総合指数は9連騰、売買代金も1,000億円を大きく上回る

東証マザーズの出来高は1億135万株、売買代金1,261億円となり、いずれも前日より増加となりました。新興市場はMSCI銘柄入れ替えの影響はなかったようですが、徐々に個人投資家の資金流入が増えていると見られます。

こうした状況を背景に総合指数も小幅高となり、これで9日続伸となりました。このまま一気に上値を追うかどうか注目されそうです。

アステラス製薬など薬品株が安い、一方でソフトバンクGは高値更新

個別銘柄では、アステラス製薬(4503)が安く推移して年初来安値を更新し、塩野義製薬(4507)や武田薬品工業(4502)など薬品株も軒並み下落しました。

また、電通(4324)が大幅安となり、デンソー(6902)やブリヂストン(5108)など自動車関連銘柄も冴えない展開のまま引けています。

その他では、三井住友フィナンシャルグループ(8316)など金融株が大きく値を下げ、ユニー・ファミリーマートホールディングス(8028)も急落となりました。

一方、ソフトバンクグループ(9984)が小幅高となって年初来高値を更新し、大幅上昇となったキーエンス(6861)も高値更新となりました。また、ハイテク株ではパナソニック(6752)が年初来高値を更新しています。

なお、MSCIの構成銘柄入れ替えに伴い新規採用されたJR九州(9142)、ディスコ(6146)、東ソー(4042)の3銘柄はいずれも出来高を伴って値を上げた一方、除外となった北陸電力(9505)は冴えない値動きとなり、同じく除外となった三菱倉庫(9301)はわずかな上昇に止まっています。

青山 諭志