2. 70歳代「ひとり分の年金」はいくら貰える?

先程は70歳代の貯蓄事情について見ていきましたが、老後の生活の柱となるのは公的年金です。

ここからは、厚生労働省年金局の「令和2年度 厚生年金・国民年金事業の概況」をもとに70歳代のひとり暮らし世帯は、いくらぐらいの年金を受け取れるのかを見ていきましょう。

厚生労働省年金局「令和2年度 厚生年金・国民年金事業の概況」による、国民年金と厚生年金の平均月額は以下の通りです。

2.1 国民年金の平均月額

全体平均年金月額:5万6252円

  • 男性平均年金月額:5万9040円
  • 女性平均年金月額:5万4112円

2.2 厚生年金の年金月額

全体平均月額:14万4366円

  • 男子平均月額:16万4742円
  • 女子平均月額:10万3808円

※国民年金部分も含む

最近は会社員の方でも独立してフリーランスとして働く人も増えてきましたが、自営業やフリーランスの人が受け取れる年金の種類は、国民年金と「会社員として働いていた期間分の厚生年金」のみです。

仮に老後、国民年金しか受け取れない場合は毎月約5万円代の年金で生活をしていかなくてはいけないことになります。

これだけで生活を送るとなると非常にシビアなものになるので、特にフリーランスや自営業の方は年金だけでなく、自分でiDeCoなどの私的年金を活用して年金の足しになる老後資金を準備しておく必要があるでしょう。

また、会社員などで働いて厚生年金と国民年金の両方を受け取れる場合でも全体平均月額は約14万円です。

老後は現役時代に比べて生活費もそこまでかからないとお考えの方も多いと思いますが、持ち家か賃貸かなどで月に必要な生活費は変わってきます。

生活費はかからずとも、介護状態になった時に施設に入るためのまとまった費用は準備しておきたいですよね。

そのため、会社員の方も年金だけでなくNISAやiDeCoを活用して老後資金の準備を始めておくと良いでしょう。