4. できることから、コツコツと
年金受給額を眺めてみて、みなさんはどう思われたでしょうか。先程の金額は現代のシニア世代なので、少子高齢化の現代では、さらに年金額が減る可能性が考えられます。
「老後、年金だけでは生活できないかも」というのは誰しも感じているでしょう。老後に2000万円が必要と話題になりましたが、老後約30年間の生活費の不足分、また家のリフォームや介護費用などもあわせて考えるとなると、まとまった金額が必要になります。さらに旅行や趣味、子や孫、身内や友人との付き合いを楽しみたいと考えると、必要額もあがります。
しかし日々の生活費や教育費、住宅ローンなど、今の生活で手一杯という方も多いですよね。また、メガバンクの普通預金金利が0.001%の現代では、働いて貯金するだけでは老後資金に間に合わない可能性もあります。
今すぐできることとしては、日々の節約や固定費の見直しをすることで、支出を減らすことでしょう。老後の生活を考えて、どこに住むのか、住居はどうするか、車は保有するかなども考えていきたいですね。
「支出を減らすこと」を一通り考えたら、次は「収入を増やすこと」を検討してみましょう。今すぐではなくても、転職したり、副業を始めたり、夫婦で協力して共働きをしたりなどの方法があります。
仕事に関してはすぐに行動にうつすのは難しいですが、他の方法として資産運用でお金を増やすことも選択肢に入れてみては。資産運用にはリスクがありますが、近年ではつみたてNISAのように、通常20.315%の運用益にかかる税金が、毎年40万円まで、最長20年間非課税になる制度もはじまっています(非課税運用額は最大総額800万円)。
たとえばつみたてNISAで「利回り3%・毎月3万円・20年間」で運用した場合、金融庁の資産運用シミュレーションで計算すると「984万9060円」になります。元本は「720万円」なので、約1.4倍資産が増えていますね。
つみたてNISAは一定の条件を満たした投資信託の中から自分で選んで運用します。はじめてだとリスクや金融商品の選び方などわからないことも多いと思いますので、まずはオンラインセミナーなども活用して情報収集をおこなうとよいでしょう。
今からできることをいくつか考えて、選んでみてくださいね。
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参考資料
宮野 茉莉子