2022年10月から雇用保険料率が引き上げとなり、労働者は賃金の0.3%から0.5%へと負担が増えました(一般事業の場合)。

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出所:厚生労働省「令和4年度雇用保険料率のご案内」

出所:厚生労働省「令和4年度雇用保険料率のご案内」

また、先日は国民年金の加入期間がこれまでの40年間(20歳以上60歳未満)から、65歳までの45年間に延長することを政府が検討すると各種メディアで報じられています。

年々増加する、社会保険料の負担。一方で日本の平均年収は増えるどころか、ここ10年ほどは年収400万円台前半で推移しています。

教育費の負担も増えており、現役世代としては収入が上がらない中での負担増に苦しむ家庭も多いでしょう。

今回は国民負担率と教育費に視点をあてて、どれくらい負担が増えたかを見ていきます。

国民負担率の1975~2020年の推移とは

国民負担率とは、所得に対して、税金と社会保障費用をいくら国民が負担しているかの割合を表したもののこと。大きく分けて以下の2種類に分けられます。

国民負担率

  • 租税負担率:所得税・住民税のほかに消費税、固定資産税など
  • 社会保障負担率:健康保険料・年金保険料など

財務省の資料より、1975(昭和50)~2022(令和4)年の国民負担率の推移について確認しましょう。

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出所:財務省「負担率に関する資料」

出所:財務省「負担率に関する資料」

国民負担率は1975年の25.7%から1990(平成2)年の38.4%と増え、2013(平成25)年には40%を超え、2022年は46.5%とされています。

「租税負担率」と「社会保障負担率」に分けてみると、租税負担率は年により上がり下がりがあるものの基本的に20%台で推移していますが、社会保障負担率は1975年の7.5%から2022年の18.7%へと右肩上がりです。

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出所:財務省「負担率に関する資料」

出所:財務省「負担率に関する資料」

個人所得課税や法人所得課税、消費課税、資産課税等などにわけた推移をみると、いずれも基本的には横ばいの中、消費課税はだんだんと上昇しています。

しかし社会保障負担率の上昇に比べると緩やかであることがわかります。

【教育費】中学受験が過熱、大学の授業料は年々増加へ

現役世代の場合、日々の生活費のほか教育費や住宅ローンの支払いや老後に向けた貯蓄も重くのしかかります。

人生三大支出の中でも、特に教育費は年々負担が増えています。

たとえば、地域によっては過熱化している中学受験。

生命保険文化センターの資料によると、2021年の私立中学に通う生徒の割合は7.6%で年々増加しています。

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出所:生命保険文化センター「私立中学校に通う割合はどの程度?」

出所:生命保険文化センター「私立中学校に通う割合はどの程度?」

私立中学に通う生徒の割合を都道府県別に見ると、東京は25.2%となっておりおよそ4人に1人。

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出所:生命保険文化センター「私立中学校に通う割合はどの程度?」

出所:生命保険文化センター「私立中学校に通う割合はどの程度?」

高知では17.9%、京都で13.4%、神奈川で11.0%です。地域によっては中学受験をするのが普通という場所もあるでしょう。

中学受験だけではありません。私立大学の授業料の推移を文部科学省の資料をもとに見ると、2008年の約84万円から、2021年の約98万円と8万円ほど上昇しています。

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出典:文部科学省「(参考1)私立大学の初年度学生納付金等の推移」

出典:文部科学省「(参考1)私立大学の初年度学生納付金等の推移」

国公立大学の授業料も上昇しており、大学にかかる学費は年々増加していることがわかります。

習い事や塾費用も考えると、教育費だけでもかなりの金額になるでしょう。

まとめにかえて

現役世代の負担は教育費だけでなく、国民年金の加入期間の延長について議論されるように、公的年金への不安もあり老後資金の準備も手厚くする必要性が高まっています。

とはいえ原資となる収入が上がらなければ、備えたくても備えきれない家庭も出てくるでしょう。国民の自助努力のみでは難しい局面に入りつつあるのかもしれません。

引き続き政府の政策の動向を見つめていきましょう。

参考資料

宮野 茉莉子