この10月に誕生日を迎える方は、ねんきん定期便が届くことと思います。

何気なく中身を確認すると、「去年見た金額より下がっている!」と気づくことも。

そもそもねんきん定期便に書かれている厚生年金や国民年金の見込額は、正確な金額なのでしょうか。

公的年金の仕組みとともに、ねんきん定期便の確認方法を整理していきましょう。

【注目記事】【年金】みんなの「厚生年金と国民年金」ひと月の受給額いくらか。令和4年度の平均額も見る

1. ねんきん定期便に記載される基礎年金と厚生年金とは

ねんきん定期便は、35歳、45歳、59歳という節目の年以外の場合、下記のようなハガキ形式で届きます。

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出所:日本年金機構「「ねんきん定期便」の様式(サンプル)と見方ガイド(令和4年度送付分)」

出所:日本年金機構「「ねんきん定期便」の様式(サンプル)と見方ガイド(令和4年度送付分)」

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出所:日本年金機構「「ねんきん定期便」の様式(サンプル)と見方ガイド(令和4年度送付分)」

出所:日本年金機構「「ねんきん定期便」の様式(サンプル)と見方ガイド(令和4年度送付分)」

これまで納付した保険料の累計、年金の加入期間、老齢年金の見込額が記載されているので、それぞれを確認しましょう。

2. 【ねんきん定期便】去年の見込額よりも減ることがある?

ねんきん定期便を毎年確認する習慣がある方は、「見込額が去年より減った」と感じることがあるかもしれません。特に多い原因を知っておきましょう。

2.1 50歳以上の方には「60歳まで継続して加入したと仮定」した見込額が記載

ねんきん定期便は、50歳未満と50歳以上で様式が異なります。前ページにて解説したのは50歳未満のねんきん定期便。

50歳以上になると、下記の様式に変更されます。

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出所:日本年金機構「「ねんきん定期便」の様式(サンプル)と見方ガイド(令和4年度送付分)」

出所:日本年金機構「「ねんきん定期便」の様式(サンプル)と見方ガイド(令和4年度送付分)」

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出所:日本年金機構「「ねんきん定期便」の様式(サンプル)と見方ガイド(令和4年度送付分)」

出所:日本年金機構「「ねんきん定期便」の様式(サンプル)と見方ガイド(令和4年度送付分)」

大きく異なるのは、「現在の年金加入制度に60歳まで継続して加入したと仮定して、65歳から受け取れる年金見込額」が記載されている点です。

50歳未満の方には、実際に納付した保険料に基づく金額しか記載していないため、未来の納付予定分は反映されていません。そのため少なく感じることが一般的です。

対して50歳以上の方には見込額も含まれているため、下記のように働き方が変わったときに金額が変動することがあるのです。

  • 去年から標準報酬月額が下がった
  • 去年から賞与の支給がなくなった
  • 会社員をやめて自営業になった

反対に、標準報酬月額や賞与が上がった場合には見込額が増えているケースもあります。

3. ねんきん定期便で特に確認したいポイント

ねんきん定期便では、老齢年金の見込額以外にも確認しておきたいポイントがあります。

それが、「②年金受給を遅らせた場合、年金額が増加します。」の欄。本来は65歳から受給できる年金ですが、受給を遅らせることで金額をアップさせることができます。

70歳まで遅らせた場合、75歳まで遅らせた場合の見込額が記載されているので、老後の資金を考える上で必ず確認しておきましょう。

特に見込額が少ない方は、何歳まで受給を遅らせたら十分な金額になるのか把握し、定年延長や再雇用を判断する目安をつけることができます。

ただし、こうした繰下げ受給を利用するには一定の注意点もあります。

4. 魅力的な「繰下げ受給」のデメリットとは

年金の繰下げ受給を利用すれば、1ヵ月遅らせるごとに0.7%も受給額を増やすことができます。

もし年金月額が10万円だった場合、1年送らせると10万8400円に。最大10年遅らせることで、18万4000円にも増やすことができます。

ただし、繰下げ受給にはメリットばかりというわけではありません。

当然、繰下げ受給のメリットを享受するには長生きすることが前提となります。受給前に亡くなってしまえば、増やしたはずの年金を一切受給できない可能性もあります。

また、年下の配偶者や子どもがいる場合に受け取れる「加給年金」についても、年金を繰下げると対象外に。

さらに税金や保険料の負担が重くなることで、手取りベースではあまり増えないケースもあります。

こうしたデメリットは知った上で、検討しておきましょう。

5. ねんきん定期便には厚生年金や国民年金の情報がいっぱい

毎年送られてくるねんきん定期便には、これまで支払った厚生年金保険料や国民年金保険料、受給できる年金見込額などの情報がたくさん載っています。

去年よりも見込額が減ったという方は、働き方が変わっていないか確認しましょう。万が一変更がない場合は、何らかの漏れや誤りがある可能性もあります。年金事務所等に確認してみることが大切です。

老後を支える大切な収入源である年金について、理解を深めておきましょう。

参考資料

太田 彩子