【昭和の結婚観】子どもは2人以上、一姫二太郎が望ましいという声も…
国立社会保障・人口問題研究所の調査を見ると、「結婚したら、子どもは持つべきだ」という考え方に対しては、男性の55.0%が、女性の36.6%が賛成しています。
昭和の時代には結婚したら次は子どもを産み、1人っ子はかわいそうだから2人以上、跡取りのために男の子を産み、できれば一姫二太郎が育てやすいなどといった、家族計画の具体的な指定を求める声さえありました。
しかし現代では、女性のおよそ3人に2人は、結婚しても必ずしも子どもを生むべきだとは思っていないことがわかります。
結婚と子どもに関する価値観は、前回の2015年調査から今回の2021年調査で大きく変化しており、特に女性で子どもを持つべきと考える人は30ポイント以上、男性でも約20ポイント減少しています。
まだ男性は「結婚=子どもをもつ」という考えが主流ですが、女性からすればすでに廃れた価値観になりつつあります。
男女間でこれだけのギャップがあるのは、共働きが主流の現代において、女性が仕事・育児・家事のすべてを担うようになり、結婚生活に対する考え方がより現実的に、シビアになったのも一つかもしれません。
まだ日本では、家事・育児ともに女性がメインでおこなう家庭が多いもの。
同調査によれば、妻が正規の職員である場合、夫の4割が日常的に家事をしているという結果も見られました。つまり、約6割の夫は妻が正規職員でも日常的に家事をしていません。
日本では正規職員の場合、長時間労働が多く、平日の家事育児は難しいご家庭もあるでしょう。しかし女性も仕事をしていると、すべてを両立するのはとてもハードです。
子どもを産み、主に育児を行いながらすべてを両立する女性としては、「子どもを持つべき」とは言い切れない時代になったのかもしれません。