駅でのケンカが多くてこわい
人の多さに起因するのか、東京に来てやたら見かけるようになったのが駅でのケンカ。もちろん関西でも深夜には駅のホームや電車内でのケンカを見かけることがあったが、東京に来て一番目につくのは平日朝の小競り合いだ。
中年男性と若い男性、サラリーマン同士など組み合わせはさまざまだが、混雑する駅のホームでOL風の若い女性が肩がぶつかったシニア男性に向かって「このくそジジイ!」と叫んだのを見たときには硬直するしかなかった。
この話を東京の人にすると「電車が混んでるから気持ちが殺伐としてるんじゃない?」と乾いた笑いを浮かべる。
事実、首都圏と関西圏では鉄道の混雑度が違う。国土交通省のデータによると、首都圏における混雑度はJR総武線両国~錦糸町、東京メトロ東西線木場~門前仲町の199%を筆頭に、JR横須賀線武蔵小杉~西大井の193%、小田急小田原線世田谷代田~下北沢の191%と続く。
混雑度200%は「体がふれあい相当圧迫感があるが、週刊誌程度なら何とか読める」というレベルだとされているが、実際には「電車がゆれるたびに体が斜めになって身動きができず、手も動かせない」というレベルである250%を体感している人のほうが多いのではないだろうか。
一方、関西では大阪市営地下鉄御堂筋線梅田~淀屋橋の150%を筆頭に、阪急電鉄神戸線神崎川~十三の146%、同宝塚線三国~十三の145%と続く。なるほど、東京のラッシュ地獄に比べればゆとりがあったのだなあと思う。混雑度は緩和される傾向にあるようだが、それでも気持ちの余裕が生まれるにはまだまだかかりそうだ。