5. 退職金・厚生年金だけに頼らない老後を目指す
今回は、公務員(地方公務員・国家公務員)の退職金事情をながめたあと、民間企業の会社員の退職金・年金事情についても見てきました。
平均額だけを単純比較すると、やはり公務員のほうが手厚い傾向にあることは確かといえるでしょう。定年まで勤め上げることができれば、かつて話題となった「老後2000万円問題」をクリアできる可能性も高いでしょう。
一方で留意しておきたい点も。かつて退職金は年金とともに、老後の暮らしを支える原資ともいえる存在でしたが、今はその立ち位置は変わりつつあります。
働き方が多様化するいま。ひとつの勤務先で定年まで勤め上げることを美徳とする考え方は、公務員・会社員を問わず、もはや主流とは言いにくいでしょう。
また長寿化が進み、私たち現役世代の「老後」は祖父母や親の代よりも長いものであることが考えられます。
健康寿命とともに「資産の寿命」を延ばす工夫をしながら、退職金だけに頼らない老後のマネープランを作っていけるとよいですね。