4. 70歳代のひと月の生活費とは
最後に70歳代の「ひと月の生活費」を見てみましょう。
総務省統計局「家計調査報告（家計収支編）－2021年（令和3年）－（二人以上の世帯）」によると、70歳代の二人以上・無職世帯のひと月の消費支出は以下のようになっています。
- 70～74歳：24万2015円
- 75～79歳：22万3075円
生活費としてもおよそ20万円前半と行ったイメージですが、ここから社会保険料や税金を引かれることを考えておくと、25万円~30万円くらいは月の生活費を準備しておいたほうが良いでしょう。
ここで、先程の収入のモデルケースと必要準備額を見比べると、3~8万円程度毎月不足金額が出ることがわかります。この不足を補っていくには準備が必要です。
5. 最後に
70歳以上でも働く人が増えているのは、平均的な生活をおくるのに、年金だけでは不足しているからではないかという見方が出てきました。
あくまで可能性の話ではありますが、今後年金が増えるという確証はありませんので、70歳以降にゆとりのある生活を送るには現役のあいだから長い時間を味方にして貯蓄を積み上げておく必要があります。
いざ老後を迎えてから対策するのは非常に難しいので、少しでも早く、老後資金の準備について考えてみましょう。
参考資料
- 内閣府「令和4年版高齢社会白書 第1章第2節 1就業・所得」
- 金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査［二人以上世帯調査］（令和3年）各種分類別データ」
- 厚生労働省「令和2年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
- 総務省統計局「家計調査報告（家計収支編）－2021年（令和3年）－（二人以上の世帯）」
足立 祐一
