2022年9月9日に公表された、国立社会保障・人口問題研究所「第16回出生動向基本調査(結婚と出産に関する全国調査)」によると、未婚者の希望する子供の人数は男性で1.82人、女性で1.79人になりました。
女性ははじめて2人を割り込んだだけでなく、男性と比べて少ないことがわかります。
同調査や実際の子育て世帯数の推移も見ていきましょう。
男性より少ない、女性の希望する子どもの人数
1982~2021年までの、男女別の未婚者の平均希望子ども数の推移を見てみましょう。
1/3
出所:国立社会保障・人口問題研究所「第16回出生動向基本調査(結婚と出産に関する全国調査)」
1982年には男性2.33人、女性2.28人でしたが、一時増加するものの、基本的に減少傾向にあるのがわかります。
特に女性は2015年調査の2.02人から今回の1.79人へ、0.23ポイントと大きく下がっています。
【年齢別】未婚者の希望する子どもの人数の推移
年齢・男女別にも詳しく見てみましょう。
2/3
出所:国立社会保障・人口問題研究所「第16回出生動向基本調査(結婚と出産に関する全国調査)」
2021年調査は、どの年代も男女ともに2人以下という結果になっています。
女性は20~23歳で1.89人、25~29歳で1.75人、30~34歳で1.50人となっており、男女・年齢別でみると「30~34歳女性」が希望する子どもの人数が最も少ないことがわかります。
また、20~24歳以外は、女性の方が希望する子どもの人数が少ないことも見て取れます。
これには年齢や経済的な問題のほか、共働きが主流の現代において、仕事と育児の両立の負担が特に女性に大きいことも影響しているのでしょう。
子育て世帯数も年々減少へ
同じく2022年9月9日に公表された厚生労働省「2021年国民生活基礎調査の概況」によれば、子育て世帯の割合も減少しています。
3/3
出所:厚生労働省「2021年 国民生活基礎調査の概況」
2021年の児童のいる世帯は子ども1人の世帯が9.7%、2人が8.2%、3人以上が2.8%という結果になりました。
1986年には子育て世帯が46.7%でしたが、2021年には20.7%へ。35年間で26ポイントも減少しており、約2世帯に1世帯から5世帯に1世帯へと減少しました。
子どもの人数をみると1986年は子ども2人の割合が最多でしたが、2021年は子ども1人が最多です。
子どもの人数は2007年から、2人より1人の割合が多くなっています。
子育て世帯数は年々減少しており、先程の希望する子どもの人数とも連動しているようすが見られるでしょう。
まとめにかえて
未婚者が希望する子どもの人数と、実際の子育て世帯数をみてきましたが、約30年で両者とも大きく減少しているのがわかりました。
この30年間で共働き世帯が専業主婦世帯を超え、家族や夫婦の在り方、個人としての生き方などの価値観も大きく変化しました。
また、子どもを希望する世帯にとっては、少子化対策として政府は待機児童ゼロや男性の育休取得などを行われているものの、平均年収が上がらない、仕事と育児の両立の負担が大きいなどもネックになっているのでしょう。
育児や教育には、人の手や時間をかける必要があることも多いもの。現状とはまた違う視点も交えた少子化対策が必要なのかもしれません。
参考資料
宮野 茉莉子
