1. 還暦60代前後「貯蓄と負債」はどう動く?

さっそく、2021年5月18日に総務省統計局が公表した「家計調査報告(貯蓄・負債編)-2020年(令和2年)平均結果-(二人以上の世帯)」から、世代別の貯蓄現在高・負債現在高を抜粋します。

最後に、貯蓄現在高から負債現在高を差し引いた「純貯蓄額」を見ながら、各世代の貯蓄額の動きをつかんでいきましょう。

1.1 世帯主の年齢階級別「貯蓄現在高」

平均(全世代)・・・1791万円

40代…1081万円
50代・・・1703万円
60代・・・2384万円
70代以上・・・2259万円

1.2 世帯主の年齢階級別「負債高」

貯蓄事情を眺めたあとは、「負債」ここからは、二人以上世帯の「負債現在高」そして、負債のうち「住宅ローン(※)」の残高を見ていきます。

※「家計調査」では「住宅・土地のための負債」と表記されていますが、ここでは便宜上住宅ローン」と記載します。

平均(全世代)

  • 現在負債高…572万円(うち「住宅ローン」…518万円)

40代

  • 現在負債高…1231万円(うち「住宅ローン」…1152万円)

50代

  • 現在負債高…699万円(うち「住宅ローン」…620万円)

60代

  • 現在負債高…242万円(うち「住宅ローン」…192万円)

70代以上

  • 現在負債高…86万円(うち「住宅ローン」…66万円)

いずれの世帯も、負債のほとんどが住宅ローンといえそうです。次では、還暦60代前後の「純貯蓄(ほんとうの貯蓄額)」を見ながら、各世代の貯蓄事情が還暦60代をはさんでどのように動くかを確認していきます。