1.3 株式投資

株式投資から得られる利益は、「売却益」と「配当金・株主優待」の2種類です。これらのうち配当金について解説します。

不労所得として、定期的に収入を得たい場合には、配当金に目がいってしまいがちですが、配当金の金額だけでは見えないことが、配当利回りと配当性向をチェックすることでわかります。

配当利回り(%)とは、購入した株価に対し、1年間でどれだけ配当を受けられたかを示した数字です。

たとえば、2つの銘柄の配当金が同じ場合には、株価が高い銘柄の配当利回りは低く、株価が安い銘柄の配当利回りは高いという仕組みです。

配当利回りが高いとは、少ない資金で多くの利益が得られることを意味します。

配当性向(%)とは、純利益の中からどれだけ配当金を支払っているかを示した数字であるため、企業の儲けから、株主に還元した割合がわかります。

株式投資の主な目的が、定期的な配当金を得ることであれば、これらの数字を参考にして銘柄を選ぶという方法もあります。

いずれにしても、投資の基本「分散」を心がけることは投資信託と同じですので、1点集中せずに、複数の株式に分散投資をして、資産全体のリスクを下げておくことが大切です。

1.4 不動産投資型クラウドファンディング

不動産からの不労所得といえば、家賃収入が思い浮かびます。しかし、家賃収入を得るために物件を所有するには多額の資金も必要になるため、手の出しにくい投資ともいえます。

近年、少額から不動産へ投資ができる「不動産投資型クラウドファンディング」が注目されています。

不動産投資型クラウドファンディングは、物件を取得したい不動産事業者が、インターネットを通じて不特定多数の投資家から資金を募り、集めた資金で不動産を購入するというものです。

運用によって発生した家賃収入や、最終的な売却益は、投資額に応じて投資家たちへ分配される仕組みです。

投資対象となる不動産は、マンション、ホテル、商業ビルなどで、契約から不動産管理まですべてを運用会社に任せられるため、投資家側に手間はほとんどありません。

少額から不動産投資ができることがメリットで、想定運用利回りは運用会社や投資不動産により異なるものの、おおむね3%~5%を想定している場合が多いため、投資信託や株式投資と同等の不労所得を得られる可能性があります。

ただし、ほかの投資同様に元本保証はありません。また、中途解約できない場合があることに注意が必要です。