年金や退職金を見据えた老後計画を
60歳代の貯蓄や退職金、年金受給額の実情について解説してきました。
60歳代の前にそびえる「老後2000万円問題」ですが、実際にクリアできているのは約3割にとどまります。
そもそも老後2000万円問題とは、高齢無職夫婦が老後30年を過ごすにあたり、年金では不足する金額のシミュレーション結果です。
当然老後の収支は世帯によって異なるので、全員にあてはまる数字ではありません。子ども世帯に面倒を見てもらう場合などは、2000万円がなくても生活できるでしょう。
ただし、今後は年金受給額が減る可能性が高いです。持ち家よりも賃貸を選ぶ世帯も増える今、2000万円では足りなくなる可能性は高いと言えます。
退職金や年金は個人差があるので、まずは目安となる金額をしっかり把握しましょう。
これを機に、ご自身のライフプランについてじっくり考えてみてはいかがでしょうか。
■参考資料
- 金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和3年)各種分類別データ」
- 厚生労働省「平成30年就労条件総合調査」
- 厚生労働省「令和2年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
- 内閣府「男女共同参画白書 令和4年版」
太田 彩子