経験者が震える「繰下げ受給のデメリット」3つ

年金の受給額があがればあがるほど、生活は豊かになると考えられます。

しかし、安易に繰下げ受給を選択するにはあまりにもリスクが高いものです。

ある男性が繰下げ受給を行ったことで感じたデメリットについて、具体的に見ていきましょう。

年金受給まで老後資金を切り崩す

定年退職後の再雇用は難しく、多くは非正規となるでしょう。健康状態から働くこと自体が難しくなることもあります。

それでも年金をもらわないとなると、生活は貯蓄を切り崩すしかありません。せっかく年金の受給額が増えても、大切な老後資金を取り崩していては本末転倒に。介護や医療など、思わぬ出費に備えられなくなります。

収入が途切れがちなシニアにとって、やはり年金ほど頼りになる収入源はないのです。

貯蓄を切り崩すことのないよう、計画的な資金繰りが必要でしょう。

税金や保険料が高くなり、手取りは思ったほど増えない

繰下げ受給によって年金を増やせたとしても、手取りがそのまま増えるわけではありません。実は給与天引きと同じように、年金からも税金や保険料が引かれるのです。

保険料とは、健康保険料と介護保険料のこと。所得に応じて決まるため、年金が多ければ多いほど引かれる金額が増えるのです。

年金の額面が増えると嬉しいですが、思ったほど手取りが増えずにがっかりする人は多いです。せっかく努力して増やしても、実際手に入る金額が少ないなら意味がないですよね。

所得税や住民税も引かれるため、老後の負担は高まります。

医療費や介護の自己負担が高くなる

75歳以上になると、誰もが後期高齢者医療制度に加入します。基本的には医療費の自己負担が1割ですが、所得がある人は2割や3割の負担となります。

単純に2倍、3倍になることを思うと、負担は大きいでしょう。同様に介護の負担割合も増えます。所得が多いと支払うお金も増えるため、逆転現象が起こってしまうのです。