クラウドファンディングと株式投資との違いとは

「出資し、事業を加速させ、リターンをもらう」という点においては、クラウドファンディングと株式投資は似ています。

しかし、より具体的に見てみると、異なる点も複数あります。

リターンをキャッシュ以外でもらうケースが多い

既述の通り、クラウドファンディングのリターンはその事業に関する商品やサービスに関連するものが多く、現金でリターンを得られるケースは限られています。

また、クラウドファンディングで資金を募集する事業は独自性の高いものが多く、その商品・サービスに対するニーズがニッチである可能性もあります。

この場合、リターンとして受け取った商品などを第三者に売却する場合、買い手を見つけられない可能性もあります。

出資するものの、支配権は弱い

株式投資の場合、株式を買った人は株主として会社の所有権を有し、株主総会を通じて会社の意思決定に参画できます。

業績が改善せず、「経営者が無能」と思われた場合には、株主総会の決議を通じて取締役を解任することも可能です。

しかし、クラウドファンディングの場合は資金調達者を随時コントロール・モニタリングすることが難しいです。

募集時におおよその事業計画は開示され、その計画に沿わない活動が行われた場合、資金調達者は運営会社に罰せられるといったケースはあります。

しかし、その事業のかじ取り自体に出資者がメスを入れられるケースは非常に少ないです。

資金調達者が出資者の意に反した活動を行っても、それを出資者側から強制的に修正することはできないということになります。