夫婦2人分の標準年金は「約22万円」だが
先ほどは70代以上の貯蓄額、年金受給額を見ていきました。
夫婦の年金額は、モデルケースの場合月額約22万円とされています。
しかし、これは「平均的な収入(平均標準報酬(賞与含む月額換算)43.9万円)で40年間就業した場合に受け取り始める年金(老齢厚生年金と2人分の老齢基礎年金(満額))の給付水準」という専業主婦世帯での試算になります(出典:日本年金機構)。
すべての人に当てはまるとは言えないでしょう。
また2000万円以上を保有する世帯は全体の3割でしたが、一方でほとんど貯蓄がない世帯も約3割となっていました。
「老後2000万円問題」をクリアしているのは3割しかいませんので、ほとんどの方が他人ごとではないはずです。
老後の対策は、なるべく早くから始めることをおすすめします。まずはどんな貯蓄方法があるのかを知り、自分に合う方法、とれるリスクなどを客観的に判断したいですね。
参考資料
- 金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯](令和3年)」
- 厚生労働省年金局「令和2年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
- 日本年金機構「令和4年4月分からの年金額等について」
- 株式会社エイチームフィナジー「長引く円安、止まらない物価高騰 4割以上の人が資産運用の金額に「変化があった」と回答 ~円安・物価高騰に伴う家計への影響と資産形成への意識調査~」
宮内 勇資