長年年金問題に悩まされる日本。一向に解決の糸口は見つかりません。さらに2022年4月には年金支給額が0.4%引き下げられました。

このように、少しずつ私達の老後生活は脅かされています。

昨今はこの年金問題を「自助努力」で解決が求められる動きに変わりつつあります。

今回は、現在年金を受給されている60歳代~90歳以上の受給額を1歳刻みで見ていきたいと思います。

具体的な受給額をご紹介していきますので、老後の資金計画にお役立てください。

【注目記事】60歳代「はたらくシニア」の給与はいくらが相場か。定年後の生活は年々厳しく

1. 「国民年金と厚生年金」年金制度の確認

具体的な金額を見ていく前に、まずは年金制度を振り返ってみましょう。

日本の公的年金制度は2階建てになっています。

1/1

日本年金機構「国民年金・厚生年金保険 被保険者のしおり」(令和4年4月)、厚生労働省「日本の公的年金は『2階建て』」をもとに、LIMO編集部作成

日本年金機構「国民年金・厚生年金保険 被保険者のしおり」(令和4年4月)、厚生労働省「日本の公的年金は『2階建て』」をもとに、LIMO編集部作成

一階部分である国民年金は、20歳以上のすべての人が加入を義務付けられています。国民年金の保険料は一律で、最大40年間全納すれば満額が受給できるということになります。

自営業や専業主婦の方などは国民年金のみとなりますが、会社員や公務員などは2階部分にあたる厚生年金に加入します。

保険料を納めた年数や現役時代の収入に応じて保険料が変わるため、厚生年金の受給額は個人差が出やすいのが特徴です。

このように現役時代の環境により公的年金の受給額が大きく変動することがわかったところで、実際の受給額を確認していきましょう。

2. 国民年金と厚生年金の受給額を年齢別に検証

今回は年齢による受給額を比較するために、1歳刻みで確認していきます。

厚生労働省が公表している「令和2年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとに見ていきましょう。

2.1 国民年金の平均年金月額

  • 60歳:3万9019円
  • 61歳:4万594円
  • 62歳:4万1689円
  • 63歳:4万2881円
  • 64歳:4万3513円
  • 65歳:5万7919円
  • 66歳:5万7737円
  • 67歳:5万7569円
  • 68歳:5万7272円
  • 69歳:5万7169円
  • 70歳:5万7234円
  • 71歳:5万7153円
  • 72歳:5万7066円
  • 73歳:5万6874円
  • 74歳:5万6675円
  • 75歳:5万6235円
  • 76歳:5万6204円
  • 77歳:5万5881円
  • 78歳:5万5651円
  • 79歳:5万5525円
  • 80歳:5万7241円
  • 81歳:5万7024円
  • 82歳:5万6866円
  • 83歳:5万6876円
  • 84歳:5万6464円
  • 85歳:5万6321円
  • 86歳:5万6067円
  • 87歳:5万5643円
  • 88歳:5万5132円
  • 89歳:5万4498円
  • 90歳以上:5万554円

2.2 厚生年金(第1号)の年金平均月額

  • 60歳:9万838円
  • 61歳:5万9575円
  • 62歳:6万436円
  • 63歳:7万8770円
  • 64歳:8万636円
  • 65歳:14万5337円
  • 66歳:14万5703円
  • 67歳:14万3386円
  • 68歳:14万1979円
  • 69歳:14万36円
  • 70歳:14万3775円
  • 71歳:14万7105円
  • 72歳:14万6331円
  • 73歳:14万5724円
  • 74歳:14万5467円
  • 75歳:14万7519円
  • 76歳:14万8172円
  • 77歳:14万9924円
  • 78歳:15万2159円
  • 79歳:15万4467円
  • 80歳:15万7097円
  • 81歳:15万8604円
  • 82歳:16万356円
  • 83歳:16万851円
  • 84歳:16万1719円
  • 85歳:16万2711円
  • 86歳:16万2887円
  • 87歳:16万1929円
  • 88歳:16万2660円
  • 89歳:16万3514円
  • 90歳以上:16万1506円

※厚生年金には国民年金(基礎年金)の月額を含む

65歳以上で見た場合、各年齢においてさほど差はないように感じます。個人差の出やすい厚生年金においても、平均値でみるとだいたい「14万円~16万円」程度の受給額となっているようです。

65歳未満の受給額が極端に少ないことが見て取れますが、これは繰り上げ受給を選択されたことや特別支給の老齢厚生年金の受給が要因と考えられます。

3. 受給額から見る人数比

おおよその平均受給額がわかったところで、受給額ごとにどれくらいのばらつきがあるかを知るために、分布の様子を見てみましょう。

3.1 国民年金月額階級別の老齢年金受給者数

  • 1万円未満:7万4554人
  • 1万円以上~2万円未満:29万3600人
  • 2万円以上~3万円未満:92万8755人
  • 3万円以上~4万円未満:284万2021人
  • 4万円以上~5万円未満:466万3638人
  • 5万円以上~6万円未満:776万979人
  • 6万円以上~7万円未満:1483万5773人
  • 7万円以上~:188万2274人

国民年金の平均受給額は5万6252円です。しかし、こうして見ると「6万円以上~7万円未満」の受給者が圧倒的に多いようです。

3.2 厚生年金月額階級別の老齢年金受給者数

  • 1万円未満:10万511人
  • 1万円以上~2万円未満:1万8955人
  • 2万円以上~3万円未満:6万6662人
  • 3万円以上~4万円未満:11万9711人
  • 4万円以上~5万円未満:12万5655人
  • 5万円以上~6万円未満:17万627人
  • 6万円以上~7万円未満:40万1175人
  • 7万円以上~8万円未満:69万4015人
  • 8万円以上~9万円未満:93万4792人
  • 9万円以上~10万円未満:112万5260人
  • 10万円以上~11万円未満:111万9158人
  • 11万円以上~12万円未満:101万8423人
  • 12万円以上~13万円未満:92万6094人
  • 13万円以上~14万円未満:89万7027人
  • 14万円以上~15万円未満:91万3347人
  • 15万円以上~16万円未満:94万5950人
  • 16万円以上~17万円未満:99万4107人
  • 17万円以上~18万円未満:102万4472人
  • 18万円以上~19万円未満:99万4193人
  • 19万円以上~20万円未満:91万6505人
  • 20万円以上~21万円未満:78万1979人
  • 21万円以上~22万円未満:60万7141人
  • 22万円以上~23万円未満:42万5171人
  • 23万円以上~24万円未満:28万9599人
  • 24万円以上~25万円未満:19万4014人
  • 25万円以上~26万円未満:12万3614人
  • 26万円以上~27万円未満:7万6292人
  • 27万円以上~28万円未満:4万5063人
  • 28万円以上~29万円未満:2万2949人
  • 29万円以上~30万円未満:1万951人
  • 30万円以上~:1万6721人

厚生年金の平均月額は14万4366円です。しかし、ボリュームゾーンは「9万円以上12万円未満」となっています。

国民年金とは逆で、ボリュームゾーンは平均値よりも大きく下回っていることがわかります。

また、年金受給額において広いレンジでばらつきが見られます。「30万円以上」もらっている人もいることを考えると、大きな格差が生じていることがわかります。

厚生年金の場合、国民年金のように保険料が一律ではないため、年収、加入期間など様々な要因が影響しているためでしょう。

4. 老後に向けて今からでもやるべきこと

国民年金・厚生年金の受給額について多方面から見てきました。普段目にする平均値は、リアルな実態と大きく乖離していることがわかります。

年金受給額は個人差が大きいため、各々で自分の受給額を確認するようにしましょう。

「ねんきんネット」や「ねんきん定期便」などで確認できますので、しっかり把握した上で資金計画を立てたほうが賢明です。

資産形成は貯金だけという方も多いと思いますが、現代の低金利では効率が良いとはいえません。金融機関が銀行、保険、証券と分かれているように、お金の貯め方は様々です。

貯金以外やったことがないという方も、一度どういった金融商品があるのか情報収集してみてはいかがでしょうか。思わぬところでの金融商品との出会いが、あなたの人生を大きく変えてくれるかもしれません。

参考資料