以前は多かった専業主婦ですが、今や共働き世帯が上回る現代。

内閣府が2022年6月14日に公表した「男女共同参画白書 令和4年版」によると、2021年は妻がフルタイムの共働き世帯が専業主婦世帯を上回る結果となっています。

これほどまでに共働きが当たり前となった日本ですが、なぜか「年金の目安受給額」は専業主婦世帯で例示されています。

「標準夫婦は月額22万円」とも言われますが、数字だけを鵜呑みにすることはできません。ここでは共働き世帯が受給する年金について見ていきましょう。

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1. 厚生年金と国民年金の仕組みとは

日本の公的年金は国民年金と厚生年金の2つに分けられます。

日本年金機構「国民年金・厚生年金保険 被保険者のしおり」(令和4年4月)、厚生労働省「日本の公的年金は『2階建て』」をもとに、LIMO編集部作成

国民年金とは、基本的には学生・会社員・専業主婦・自営業者・無職の人など20歳以上60歳未満の全ての国民が加入している年金となります。

一方で、厚生年金とは上記の国民年金加入者のうち、会社員や公務員など国民年金第2号被保険者が加入する年金のことを指します。

つまり会社員や公務員は国民年金に加え厚生年金にも加入していることになり、その分もらえる年金額が増えるということなのです。

このように見ていくと、例えば同じ共働きといっても、夫婦ともに会社員の場合は二人とも厚生年金加入者となり、夫婦ともに自営業者の場合は二人とも国民年金加入者となります。

またどちらか一方が自営業者、どちらか一方が会社員の場合は厚生年金加入者と国民年金加入者というように、その働き方のスタイルによって年金受給額も大きく変わってくるのです。