「ブラック部活」実は文化部にも
部活動は子ども自身が関心のある部活に入会し、活動を通じ向上心や仲間との連帯感を深め、授業とは違った意味での「学びの場」という側面があります。
けれど、試合や大会で勝つことが目的になる勝利主義の弊害で、連日長時間の練習が行われたり顧問やコーチの体罰、先輩のしごきといった問題も度々メディアで報道されています。
「ブラック部活」というと運動部のイメージが強いですが、文化部の中、とくに団体競技に分類される合唱部や吹奏楽部は、運動部と同様にハードな練習が行われることがあります。
2018年、千葉県柏市の公立高校の吹奏楽部に所属していた男子学生が、長時間の練習を苦に自殺したという第三者委員会の報告書が2022年3月に公表され、物議を醸しました。
長時間の練習や土日も休みなく部活動が行われるというと、運動部が真っ先に思い浮かびますが、文化部でも「ブラック部活」が存在していることを表す痛ましい事件でした。
文化部は大会や校外でのイベントを除けば学校外で活動することは稀であり、基本的に学校内で練習が行われています。
文化庁でも運動部同様に部活動の地域移行を目指し、検討会議が行われ今年8月中に正式な提言公表の動きが出ています。