1. 厚生年金10万円未満の割合は?

まずは、厚生労働省年金局「令和元年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」から、今のシニア世代のみなさんが、どのくらいの厚生年金を受け取っているかを見ていきます。

厚生年金の受給額分布を示した、下のグラフをごらんください。

1.1 厚生年金保険(第1号)男女別年金月額階級別老齢年金受給権者数

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(出典)厚生労働省年金局「令和元年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」(参考資料3)より編集部作成

1.2 厚生年金保険(第1号)月額ゾーンごとの受給権者数とその割合

総数:1598万6959人

  • ~10万円:378万4122人(23.67%)
  • 10~20万円:957万9223人(59.91%)
  • 20~30万円:260万5609人(16.29%)
  • 30万円~:1万8005人(0.11%)

平均年金月額:14万4268円

※割合(%)の総計は、四捨五入の関係で100%にはなりません。また、この年金額には老齢基礎年金部分も含まれています。

厚生年金の受給額には個人差があり、1万円未満から30万円以上の幅広い分布となっています。そして「10万円未満」の人は全体の約23%です。

つまり、約4人に1人がひと月あたり10万円を受け取れていない、ということになりますね。

厚生年金の場合、現役時代に収入に応じた年金保険料を納めています。その金額と加入期間が、老後の受給額に反映されるため、実際に受け取る金額に個人差が出てくるのです。

ひらたくいうと、収入が多ければ、将来もらえる年金額は大きくなります。将来の年金を増やすために頑張って働く、ということは、とても前向きな選択肢であるといえそうですね。

「今」の状態がこの先続いた場合、ご自身がどのくらいの年金を受け取れそうか、気になっていらっしゃる方も多いでしょう。

日本年金機構の「ねんきんネット」などを活用して、ご自身の年金見込み額を計算されてみると、老後に向けたプランも立てやすくなるかもしれません。