4. 63歳に届く「年金請求書」とは
老齢厚生年金を受け取る権利は原則65歳から発生しますが、厚生年金保険の加入期間が1年以上あるなどの要件を満たす場合、65歳でなくても「特別支給の老齢厚生年金」が支払われます。
そのため、「まだ63歳なのになぜ年金請求書が届くの?」という疑問の声があがることがあります。必ずしも63歳と決まっているわけではなく、実は生年月日に応じて受給開始年齢が異なるのです。
対象となる方には、62歳や63歳など「受給権が発生する誕生日を迎える3カ月前」に請求書が届くため、申請する必要があります。
5. 年金請求書のまとめ
公的年金については、必ず受給できるように申請の流れや注意点を知っておきましょう。
よほどのことがない限り「時効」を迎えてしまうことは稀ですが、手続きが複雑なのは事実です。必要となる書類も個別で異なるため、疑問点があれば年金事務所に問い合わせるようにしましょう。
受給のタイミングで「年金が思ったより少なかった!」ということがないよう、「ねんきん定期便」などで受給額を確認しておくのも大切です。
時が過ぎるのはあっという間ですが、一度はしっかり立ち止まって自分のマネープランと向き合っておきましょう。
参考資料
日本年金機構「年金の受給に関する届出・手続き」
日本年金機構「年金請求書(国民年金・厚生年金保険老齢給付)」
日本年金機構「加給年金額と振替加算」
日本年金機構「年金の繰下げ受給」
日本年金機構「Q.「年金請求書(事前送付用)」が年金支給年齢の3か月も前に送られてくるのはどうしてですか。」
太田 彩子