5. 親が無年金となるリスク
万が一低年金・無年金となってしまえば、老後を暮らすことができません。まずは親がきちんと受給資格を満たしているのか、また受給額は十分なのかをしっかり確認しましょう。
もし無年金・低年金であれば、親族が生活を支える必要があります。まだ子どもの教育費がかかる家庭などは、重い負担となってしまうでしょう。
今一度、ねんきん定期便等でしっかり受給額を確認する必要があります。
過去未加入の期間があるなど、加入期間が不足しているために老齢基礎年金の受給資格期間を満たすことができない人や、満額の老齢基礎年金を受給できない人などは、60歳以上65歳未満の期間において任意加入することもできます。
また年金を含めても所得が低い方の生活を支援するために、年金生活者支援給付金という制度もあります。生活が苦しい場合は最寄りの年金事務所等に相談してみましょう。
6. まとめにかえて
「誰でももらえる」と思いがちな年金ですが、実は受給条件があります。満たしていない場合はそもそも無年金となるリスクも。
老後の年金不足に早く気づくためにも、日頃からねんきん定期便やねんきんネットをチェックする習慣をつけておきましょう。
またご紹介したように、年金の受給額は個人でピンキリです。きちんと納付していても十分な金額を受け取れない可能性もあるため、年金以外にも老後の備えはしておきたいですね。
参考資料
- 厚生労働省「令和2年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」(2021年12月)
- 日本年金機構「合算対象期間」
- 日本年金機構「3号不整合記録問題とは何ですか。」
- 日本年金機構「国民年金保険料の追納制度」
- 日本年金機構「老齢(補足的老齢)年金生活者支援給付金の概要」
太田 彩子