2. 老後までに『あと1000万円』を最終目標に。さて、何をすることにした?

では、話を元に戻しましょう。老後資金を貯めようと決めたAさん夫婦。具体的には、『定年前に、あと1000万円預貯金を増やす』を最終目標とすることにしました。

ただ、いきなり『1000万円』という数字をかかげてしまうと、それはそれでハードルが高すぎます。そこで、まずは、年間の目標金額を『最低100万円』とし、それを毎年達成することで、10年弱という長い期間をかけて1000万円を貯めていく、というふうに考えを切り替えることにしたのです。基本として選んだ方法は「先取り貯金」でした。

「やはり、使ってしまう前に分けてしまうのがいいかなと思いました。子どもの教育資金を貯めるのに、学資保険を利用していたので、先取り貯金という方法自体に抵抗がなかったというのもあります。ただ、先取りする金額の設定には気をつけました。

年間100万円というと、単純に月割りすると8万円強になります。でも、だからといっていきなり8万円、9万円といった金額で始めてしまうと、生活費が足りなくなることも十分に考えられます。だから、家計簿をきちんと見直して、最初は無理のない6万円からはじめてみることにしました。もちろん、これだけでは100万円にはなりませんから、たりないぶんはボーナスからの先取り、という計画です。」と話すAさん。

先取り貯金は有効ですが、無計画な金額設定はしないというところがコツのようです。