3. 「定年後の生活費」減るもの・増えるものは?
セカンドライフと言っても、実際に生活してみないとリアルな生活費は分かりにくいものです。具体的にどのような出費が減り、増えるのか、項目で考えてみましょう。
退職後も変わらない支出としては、食費や水道光熱費、家賃や固定資産税などの住居費用、車の維持費、保険料などが考えられます。
細かく見れば食費は自炊の頻度によって変化があったり、水道光熱費は在宅時間が増える分だけ上がったりする場合もあります。
では、退職することでいらなくなる支出の例について、公益財団法人 生命保険文化センター「セカンドライフの生活費は現役時代とどう違う?」よりみていきましょう。
3.1 退職によって不要となる支出の例
- 住宅ローン(完済する場合)
- 会社員としての交際費・食費
- スーツ、ワイシャツ、ネクタイなどビジネス被服代
- 子供の教育・扶養費用(成人・独立の場合)
- 厚生年金保険料
- 雇用保険料
- 健康保険料※
※健康保険から国民健康保険へ移るほか、定年退職前の健康保険に引き続き加入する、要件を満たす人が会社勤めの家族の被扶養者になる選択肢もある
住宅ローンの残りやお子さんの年齢など個人差がありますが、上記のような金額はいらなくなると考えられます。
「退職すればそこまでお金はかからなくなるだろう」と考える方もいますが、増える支出にはどんなものがあるのか、同資料よりみていきます。
3.2 退職によって発生する支出の例
- 近所づきあいの交際費
- 趣味や生きがいのための費用
- 妻の国民年金保険料(妻が60歳になるまで)
- 国民健康保険料※
※健康保険から国民健康保険へ移るほか、定年退職前の健康保険に引き続き加入する、要件を満たす人が会社勤めの家族の被扶養者になる選択肢もある
新たな趣味をはじめたり、旅行を楽しんだりとなると出費は増えるでしょう。お孫さんが生まれれば、お祝いやお年玉などの出費も増えます。
また、日々の生活費とは別に病気やケガなどもしもの時の貯金や、介護が必要になった時の費用についても前もって考えておきたいですね。