2. Q. 主婦でも厚生年金に加入できる?所得制限は?

年金の受給額をあげたい場合、厚生年金への加入が選択肢にあがるでしょう。しかし厚生年金に加入できるのは、国民年金の「第2号被保険者」に該当する公務員や会社員等のみです。

これ以外の自営業者や無職、専業主婦(主夫)などの方は、厚生年金に加入することができません。

例えば「パート主婦」として夫の扶養に入っている場合は、勤務時間や事業所の規模によって厚生年金への加入も可能になります。

2022年10月にはさらに適用範囲が広がり、常時100人を超える事業所に勤める人のうち、下記を満たす短期労働者も厚生年金被保険者となる予定です。

  • 週の所定労働時間が20時間以上であること
  • 雇用期間が2ヵ月以上見込まれること
  • 賃金の月額が8万8000円以上であること
  • 学生でないこと

厚生年金への加入に「所得制限」という言い方は一般的でありませんが、「賃金の月額が8万8000円以上であること」はポイントになるといえるでしょう。

一方、厚生年金に加入することで保険料は別途発生します。税金もかかる可能性が高いため、手取りが減ることもあります。将来の年金額と現在の収入のバランスをしっかり見極めましょう。

厚生年金に加入するということは、会社の健康保険にも加入することにもなります。こちらにも保険料発生のデメリットはあるものの、公的な助成制度が受けられるため、メリットは高いといえます。

3. Q. 過去に未納・免除期間があると受給資格がもらえない?

過去に保険料の未納や免除期間があると、将来年金は受け取れないのでしょうか。もし正式な手続きにより免除を受けている場合は、年金の受給資格期間に算入されます。

学生が利用できる「学生納付特例」についても、年金の受給資格期間への算入が認められます。

ただし年金額には反映されないため、受給額を上げたい場合は追納することをおすすめします。

また、手続き無く未納を続けている場合で、国民年金保険料の納付期間が10年に満たない場合は、残念ながら受給資格を得ることができません。将来無年金になるリスクもあるため、未納期間がないかしっかり確認しましょう。