60代で「老後の貯蓄がない」割合はどれくらいか

まずは金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査(令和3年)から、最新の貯蓄事情をみていきます。

実態がわかりやすいよう、「二人以上世帯」と「単身世帯」にわけて確認しましょう。

60代のうち二人以上世帯の貯蓄額(金融資産を保有していない世帯を含む)

出所:金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和3年)」

 

  • 貯蓄額平均値:2427万円
  • 貯蓄額中央値:810万円
  • 金融資産非保有:19.0%

60代のうち単身世帯の貯蓄額(金融資産ほ保有していない世帯を含む)

出所:金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](令和3年)」

  • 貯蓄額平均値:1860万円
  • 貯蓄額中央値:460万円
  • 金融資産非保有:28.8%

金融資産非保有、いわゆる「貯蓄なし」の割合は、二人以上世帯が19%、単身世帯が28.8%です。

全体の2~3割は貯蓄がないまま老後を迎えたことがわかります。

また貯蓄額は、二人以上世帯の方が多い傾向にあります。ここで平均と中央値の違いが気になる方もいるでしょう。

平均値とは、すべての値を足して個数で割った値です。これに対し、中央値とは値を大きい順に1つずつ並べたとき、真ん中にくる値です。

貯蓄などばらつきが見られる項目で参考になるのは、実態を表しやすい中央値と言えます。つまり二人以上世帯では810万円、単身世帯では460万円が60代の実態に近いということです。

老後には2000万円が必要だという「老後2000万円問題」も話題となりましたが、到達できているのは二人以上世帯で32.4%、単身世帯で26.1%ですね。

貯蓄なし世帯とほぼ同数なことから、貯蓄格差が垣間見えます。