「老後の安心」のために早めに準備を
70歳以上世帯の貯蓄事情について眺めてきました。
70歳以上のうち、3000万円以上を保有する世帯は25.5%でした。ただし、300万円未満と4000万円以上がほぼ同数ということから、「老老格差」とも呼ばれる二極化も見られます。
この世代の格差には、退職金や相続の有無も影響します。
しかし現役時代から老後を見据えて貯蓄をした人と、そうでない人の差も大きいでしょう。
「老後のことなんかわからない」「今の生活で精一杯」「年金があるからなんとかなる」老後の備えをしない人の意見はさまざまですが、まずは現状の把握から始めてみてはいかがでしょうか。
老後を過ごすいまのシニア世代が、「どのくらい貯蓄をキープしているか」を知ることは、マネープランを立てる上で何らかの参考になりそうです。
さらに「ねんきんネット」などで自分自身の年金目安額をつかみ、一度じっくりマネープランを立ててみましょう。
貯蓄の手段についても70歳以上世帯を参考にしつつ、預貯金・保険・資産運用のバランスを保ちたいですね。
【ご参考】貯蓄とは
総務省の「家計調査報告」[貯蓄・負債編]「用語の解説」によると、「ゆうちょ銀行,郵便貯金簡易生命保険管理・郵便局ネットワーク支援機構,銀行及びその他の金融機関(普通銀行等)への預貯金,生命保険及び積立型損害保険の掛金(加入してからの掛金の払込総額)並びに株式,債券,投資信託,金銭信託等の有価証券(株式及び投資信託については調査時点の時価,債券及び貸付信託・金銭信託については額面)といった金融機関への貯蓄と,社内預金,勤め先の共済組合などの金融機関外への貯蓄の合計をいう。なお,貯蓄は世帯全体の貯蓄であり,また,個人営業世帯などの貯蓄には家計用のほか事業用も含める」とあります。
参考資料
太田 彩子