高齢者世帯「年金だけで生活する世帯」はおよそ半分
貯蓄は年金だけでは不足する生活費を補ってくれたり、万が一の時を支えてくれます。「できるだけ貯蓄を取り崩したくない」とお考えの方が多いでしょう。
実際に、老後どれくらいの世帯が年金だけで生活しているのか、厚生労働省の「2019年国民生活基礎調査の概況」より確認してみます。
公的年金・恩給を受給している高齢者世帯より、「公的年金・恩給」の総所得に占める割合をみると、「公的年金・恩給」のみで生活する世帯は48.4%となり、年金のみで生活できる世帯は半分ほどです。
その他の割合は以下の通りです。
- 20%未満の世帯:3.9%
- 20~40%未満の世帯:8.1%
- 40~60%未満の世帯:12.7%
- 60~80%未満の世帯:14.5%
- 80~100%未満の世帯:12.5%
総所得のうち、6割以上が年金の方が約27%、6割未満が約25%でした。
実際にはご家庭により、国民年金と厚生年金のどちらを受給するのか、いくら受給できるのかなど異なります。
厚生労働省「令和2年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によれば、国民年金と厚生年金の平均額は以下の通り。
国民年金の平均月額
〈全体〉平均年金月額:5万6252円
- 〈男性〉平均年金月額:5万9040円
- 〈女性〉平均年金月額:5万4112円
厚生年金(第1号)の平均月額
〈全体〉平均年金月額:14万4366円
- 〈男性〉平均年金月額:16万4742円
- 〈女性〉平均年金月額:10万3808円
※国民年金の金額を含む
国民年金のみでは生活できないですし、令和4年度は昨年度より受給額が0.4%引き下げられています。少子高齢化により今後受給額が下がる可能性もあるので、早めの対策がカギとなるでしょう。
また厚生年金であっても、加入月数や収入に応じて納めた保険料により、受給額は個人差が大きいものです。
まずはご自身の受給予定額の確認を行いましょう。