2. 太陽光発電投資に必要なシステムの価格はいくらなのか

では、太陽光発電システムはいくらくらいで買えるのでしょうか。

住宅用の太陽光発電システムの設置費用の相場は、だいたい84万円(3kW/h)~140万円(5kW/h)とされています。

kW/hとはソーラーパネルの容量のことで、1時間当たりの発電量を指します。

「単価84万円」と聞くと、1万円ほどから始められる株式投資と比べればやや高い気もしますが、不動産投資などと比べればかなり安い印象を持たれるのではないでしょうか。

さらに、上記の通り高い割合でローンを利用できるので、その場合の初期投資のハードルはより下がることになります。

3. 太陽光発電投資のメリット・デメリットとは

3.1 メリット1:少額負担から手軽に始められる

上記の通り、単価が低めなうえにローンも柔軟に活用できるので、手軽に始めやすいです。

3.2 メリット2:レバレッジを調整することでリスク・リターンを調整しやすい

ローンの割合を柔軟に決められるので、結果としてリスクとリターンのバランスを、自分の経済状況やライフプランにフィットさせやすくなります。

3.3 メリット3:資産運用のシミュレーションをしやすい

太陽光発電投資はそれ自体は低リスク(不確実性が低い)なものなので、数年後、数十年後の資産運用のシミュレーションを比較的高い精度で行えることができます。

3.4 デメリット1:物理的な制約がある

株式や債券と違い、太陽光発電システムは「実物資産」となります。

つまり、設置するための場所が必要ということです。

小規模であれば既存の屋根に設置できますが、大規模に投資したいとなれば、新たに土地も購入する必要が生じるかもしれません。

3.5 デメリット2:立地によってリスク・リターンが変わる

太陽光発電のリターンは設置する場所の日射量に比例します。

日射量の多い地域であればリターンを多く上げられることになりますが、雨天の多い地域などの場合はリターンが下がる可能性があります。

そのほか、地盤の緩い地域や洪水の発生しやすい地域などの場合は、土砂崩れや浸水などによってシステムそのものが突然スクラップになる可能性もあります。

3.6 デメリット3:売電価格の変動リスク

発電した電気は政府が固定価格で買い取る制度などがありますが、この価格自体は低下傾向にあります。

また、市場取引の制度なども整備しつつあり、売電価格を巡る事情は業界全体を通して変化が激しいです。