2. 厚生年金の平均月額「14万4366円」はホントか

公的年金の仕組みについて触れましたので、次は厚生年金の平均月額を確認してみましょう。

厚生労働省の「令和2年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、厚生年金の平均月額は14万4366円です。

思ったよりたくさんもらえると感じる方もいれば、少ないと感じる方もいるでしょう。金額に関して受け取り方はさまざまだと思いますが、受給する際に注意したい点が3つあるためお伝えしていきます。

2.1 手取り額に注意する

厚生年金の平均月額を確認しましたが、実際に受け取る金額とは一致しません。先ほどの平均月額はあくまでも総支給額であり、いわゆる手取り額ではありません。

給与明細にも「総支給額」と「差引支給額」のように違いがあります。同じように、総支給の年金からも各種税金や社会保険料が差し引かれるため、手取り額は減ることに注意が必要でしょう。

特に、少子高齢化が進んでいるため、介護保険料や健康保険料など今後は更に増える可能性もあります。

総支給額ではなく手取り額、自由に使える金額がどの程度なのかしっかり把握することを心がけましょう。

2.2 厚生年金の受給格差に注意する

厚生年金は支払い期間だけでなく、年収によって保険料が決まるため、受給額に大きな差がでます。厚生年金の1万円ごとの受給人数は以下の通りです。

出典:厚生労働省「令和2年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」

  • 1万円未満:10万511人
  • 1万円以上~2万円未満:1万8955人
  • 2万円以上~3万円未満:6万6662人
  • 3万円以上~4万円未満:11万9711人
  • 4万円以上~5万円未満:12万5655人
  • 5万円以上~6万円未満:17万627人
  • 6万円以上~7万円未満:40万1175人
  • 7万円以上~8万円未満:69万4015人
  • 8万円以上~9万円未満:93万4792人
  • 9万円以上~10万円未満:112万5260人
  • 10万円以上~11万円未満:111万9158人
  • 11万円以上~12万円未満:101万8423人
  • 12万円以上~13万円未満:92万6094人
  • 13万円以上~14万円未満:89万7027人
  • 14万円以上~15万円未満:91万3347人
  • 15万円以上~16万円未満:94万5950人
  • 16万円以上~17万円未満:99万4107人
  • 17万円以上~18万円未満:102万4472人
  • 18万円以上~19万円未満:99万4193人
  • 19万円以上~20万円未満:91万6505人
  • 20万円以上~21万円未満:78万1979人
  • 21万円以上~22万円未満:60万7141人
  • 22万円以上~23万円未満:42万5171人
  • 23万円以上~24万円未満:28万9599人
  • 24万円以上~25万円未満:19万4014人
  • 25万円以上~26万円未満:12万3614人
  • 26万円以上~27万円未満:7万6292人
  • 27万円以上~28万円未満:4万5063人
  • 28万円以上~29万円未満:2万2949人
  • 29万円以上~30万円未満:1万951人
  • 30万円以上~:1万6721人

平均受給額は14万4366円ですが、最も受給人数が多いのは9万円以上~10万円未満を受け取っている方です。

平均値は上下ともに大きな数値に影響を受けやすいですが、平均値よりも約5万円少ない方が多いのが現状でしょう。

2.3 厚生年金は男女差にも注意する

続いて、厚生年金の受給額の平均を男女で確認してみましょう。

  • 男性(国民年金含む):16万4742円
  • 女性(国民年金含む):10万3808円

このように男女間で約6万円の開きがあります。月に6万円ですから、仮に20年続くと1440万円とかなり大きいといえます。

これは女性の方が結婚や育児などで離職するケース多いため、勤務期間や時間が大きく影響しているのでしょう。

働き方も変わってくるとは思いますが、現状では男女差にも注意が必要です。