育休取得の現状
厚生労働省の「令和2年度雇用均等基本調査」によると、女性の育休取得率は81.6%、男性の取得率は12.65%です。
女性に比べればまだまだ少数派ではあるものの、推移を見ればここ数年で急激に上昇していることがわかります。
一方で「育休期間が5日未満の取得者の割合は28.33%」ということも明らかになっています。
「新生児期」や「里帰りから帰ってからの数日」など、夫がいてくれることで心強いコア期間はあるものの、「5日未満」の育休ではできることも限られます。
今後の制度改定にともない、男性育休が家族の戦力となる形で普及されることが望まれます。
まとめにかえて
男性の育休について、実際に取得した家族の本音や制度改正のポイントから見ていきました。
制度というハード面が整備されても、支える企業のソフト面ではまだハードルが残されています。
しかし数年前とは確実に情勢が変わり、取得率は今後も伸びていくことが予想されます。ここまで制度が整ってきたのは、先輩たちが長い期間をかけて声を上げ続けた結果とも言えます。
制度に課題が見つかるのであれば、次の世代につながるよう改善を求めていきたいですね。
参考資料
太田 彩子
執筆者
株式会社モニクルリサーチ メディア編集本部
LIMO編集部記者/編集者/元公務員
京都教育大学卒業。株式会社モニクルリサーチが運営する、くらしとお金の経済メディア「LIMO(リーモ)」のLIMO編集部において、厚生労働省管轄の公的年金制度や貯蓄、社会保障、退職金など、金融の情報を中心に執筆中。大学卒業後は教育関連企業での営業職を経て、2010年に地方自治体の公務員として入職。「国民健康保険」「後期高齢者医療制度」「福祉医療」等の業務に従事した。主に国民健康保険料の賦課、保険料徴収、高額療養費制度などの給付、国民年金や国民健康保険への資格切り替え、補助金申請等の業務を担う。特に退職に伴う年金や保険の切り替えでは、手続きがもれることで不利益を被ることがないよう丁寧な窓口対応を心がけた。その後、保険代理店にてマーケティング業務に従事。保険料比較サイトの立ち上げに参加した。乗合保険会社の商品ページだけでなく、保険の知識を普及するためのページ作成にも参加。ニ種外務員資格(証券外務員ニ種)保有。小学校教諭一種免許、幼稚園教諭一種免許、特別支援学校一種免許取得。
はたらく世代のお金の診断・相談サービスを行うマネイロでは、「【計算例付】厚生年金保険料はどのように決まる?ケース別算出方法や受給額を解説」など、お金や年金制度にまつわる記事を発信中。京都府出身。(2024年9月4日更新)