自宅投資は、自宅を購入する全ての人が持つべき視点
自宅投資は「儲けを出す」こと以外に「住み替えたいときに住み替える」ためにも効果的な考え方です。たとえば冒頭の事例で、逆に住宅ローン残債3200万円の自宅が3000万円でしか売れないとすれば、自己資金を充当してローンを完済しない限り売却および住み替えはできません。
「終の棲家」という言葉もありますが、広さや立地、間取りなど、住まいに対するニーズはライフスタイルによって変わっていくものでもあります。
「子どもが大きくなって手狭になった」
「子どもが巣立ったから夫婦でコンパクトな住まいに転居したい」
このようなときに、住宅ローン残債以上で自宅が売却できることはとても重要であり、高く売ることができれば新居の選択肢も広がるものです。
住まいとは、家族が安全に、快適に暮らすための地盤となるもの。家族の希望や将来設計に合った場所、間取り、デザイン、性能のものを選択すべきですが、併せて「資産価値が維持できるか」という視点を持つことで将来の選択肢が広がるはずです。
参考資料
- 国土交通省「令和4年度国土交通省税制改正概要」
- 国税庁「No.3208長期譲渡所得の計算方法」
- 国税庁「No.3211短期期譲渡所得の税額の計算」
- 国税庁「No.3302マイホームを売ったときの特例」
亀梨 奈美