専業主婦世帯の貯蓄額は約1500万円。共働き世帯との比較や年収から見える生活とは
専業主婦と共働きのリアルなお金事情
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私が小さい頃は専業主婦の家庭が大半を占めていましたが、現在は共働き世帯の方が多いように感じるくらい増えましたね。
要因となっているのはやはり、結婚、出産に後に復職する女性が増えたこと、また企業側も復職しやすく、休暇が取りやすい環境を整えるようになったことではないでしょうか。
今回は専業主婦世帯と共働き世帯に着目し家計の実態をご紹介していきたいと思います。
専業主婦・共働き、それぞれの割合は
まずは厚生労働省の「2019年国民生活基礎調査の概況」より、子どもを育てる女性の仕事事情を確認します。
2019年時点では、仕事をしている女性は72.4%、仕事をしていない専業主婦は27.6%です。
2004年からの傾向を見ると年々働くという選択をする人が増えていますね。
2004年時点では56.7%だったのが、2019年時点では72.4%まで増加しています。
専業主婦世帯の家計の実態
総務省統計局の「家計調査報告(貯蓄・負債編)-2020年(令和2年)平均結果-(二人以上の世帯)」を参考に、まずは専業主婦世帯の家庭のすがたを見ていきましょう。
専業主婦世帯の家庭のすがた
- 世帯主の年齢:49.5歳
- 世帯人員:3.22人(18歳未満人員1.05人)
- 持家率:77.1%
専業主婦世帯のお財布事情
〈内訳〉
金融機関:1444万円
- 通貨性預貯金:543万円
- 定期性預貯金:415万円
- 生命保険など:292万円
- 有価証券:194万円
金融機関外:43万円
平均負債額:898万円(うち、住宅・土地のための負債847万円)
純貯蓄額:1488万円-898万円=590万円
まず、夫が働き、妻が専業主婦でも生活できる給与水準が677万円ということになりますね。
貯蓄を見ても貯蓄から負債を引いた「純貯蓄」は590万円という結果になっています。
やはり、専業主夫世帯は夫が働けなくなることがリスクと捉えているのでしょうか、比較的貯金をしっかりしているような印象です。
共働き世帯のお金の実態
同調査より、共働き世帯の家庭とお財布事情を確認していきましょう。
共働き世帯の家庭のすがた
- 世帯主の年齢:48.5歳
- 世帯人員:3.43人(18歳未満人員0.99人)
- 持ち家率:82.9%
共働き世帯でも世帯主の年齢は48.5歳で、家族3人のうち1人が進学予定のお子さんでしょう。持ち家率は8割を超えますね。
共働き世帯の家計の実態
〈内訳〉
金融機関:1252万円
- 通貨性預貯金:444万円
- 定期性預貯金:366万円
- 生命保険など:303万円
- 有価証券:139万円
金融機関外:52万円
平均負債額:970万円(うち、住宅・土地のための負債902万円)
純貯蓄額:1304万円-970万円=334万円
共働き世帯の年収をみると811万円です。
専業主婦世帯に比べると134万円多い結果となりました。
一方で平均貯蓄額が1304万円と、専業主婦世帯に比べて184万円少ない結果となりました。
負債額も収入に比例して上昇する傾向があるため、純貯蓄は専業主婦世帯に比べ少なくなりました。
世帯年収は増加、貯蓄は減少の要因は一体何でしょうか。
考えられるものとしては、日々の出費の部分ではないでしょうか。共働きの場合、食事を外食で済ませるケースも少なくないでしょう。
専業主婦世帯とは違い、どちらか一方が一時的に働けなくなったとして貯蓄が少なくても片方の収入があるという安心感もあって、支出が多くなるのかも知れませんね。
専業主婦でも共働きでも大事な夫婦の話し合い
今回は専業主婦世帯と共働き世帯の家計の実態をご紹介してきました。
明確にどちらの方が良いというわけではありませんでした。
重要なのは夫婦の話し合いで家族としての方向性をしっかり共有することではないでしょうか。
安易に収入が増えるからと社会人経験のない主婦を働かせたり、会社でバリバリ働いていたキャリアウーマンを専業主婦に専念させたりするのは収入以上にデメリットも大きいでしょう。
お金はゆとりある生活を過ごすためには必要なものかも知れませんが、幸せはお金で必ずしも手に入りません。
夫婦でしっかりと話し合い、お互いの意見をすり合わせて計画的にお金のことを考えることでゆとりある幸せな人生を送れるのではないでしょうか。
参考資料
岡崎 泰輔
著者
ファイナンシャルアドバイザー。一種外務員資格(証券外務員一種)及びAFP(Affiliated Financial Planner)を保有。大阪学院大学経済学部卒業後、東洋証券株式会社に入社。国内外株式、債券、投資信託、保険商品の販売を通じ、主に個人顧客向けの資産運用コンサルティング業務に約9年間従事する。特に米国株、中国株の提案を得意とし、豊富な金融知識を活かした顧客ニーズに沿う提案が強み。表彰歴多数。現在は、個人向け資産運用コンサルティング業務を行う。また、専門家と実務家が発信する金融経済ニュースサイト「LIMO&ファイナンス」でも執筆を行う。(2026年7月11日更新)
監修者
株式会社モニクルリサーチ メディア編集本部
元・厚生労働省担当記者(社会保障専門紙)
中央大学法学部を卒業後、東証プライム上場IT企業での法人営業を経て、厚生労働省記者クラブに所属する行政・自治体向けの社会保障専門紙記者として活動。
現在は「公的社会保障制度(年金・医療・介護)」の仕組みと、「私的資産形成(NISA・iDeCo)」の税制優遇制度を横断的に分析し、生活者のための家計防衛術を提供する編集者として活動している。
各省庁が公表する難解な一次情報(e-Gov法令検索の条文データや、総務省統計局の家計調査など)を読み解き、現役世代からシニア層までを対象に、事実に基づいた実用的な解説記事を継続的に執筆している。
このほか、専門家と実務家が発信する金融経済ニュースサイト『LIMO&ファイナンス』でも情報を発信している。
【経歴・専門性】
前職の専門紙記者時代には、厚生労働省本省および各地方自治体(保険者)を直接取材対象とし、現場の最前線で以下の重要政策の決定プロセスと一次情報に触れてきた。
これらの政策取材を通じ、「制度の複雑化が引き起こす、生活者のサイレントな不利益(申請漏れや制度の不知による経済的損失)」の構造を実務レベルで把握。役所の論理で構築された難解な制度設計を、IT企業時代に培ったデータ分析手法と掛け合わせることで、客観的指標(平均値ではなく中央値を用いた実態把握など)に基づく解説記事を執筆している。
【具体的な実績・保有資格・メディア掲載歴】
公的機関の一次データに依拠した客観的な記事執筆により、Yahoo!ニュース「経済ランキング」において多数の1位を獲得。具体的な執筆・担当領域における実績は以下の通りである。
- 公的年金・給付金領域:日本年金機構の公表資料に基づく「在職老齢年金による支給停止基準」や「年金生活者支援給付金の受給要件」の解説。また、国税庁のガイドラインに沿った定額減税や各種給付金の対象者判定フローの実務的整理。
- 医療・介護保険領域:高額療養費制度などの自己負担限度額の算出方法や、公的保障のセーフティネット範囲の図解解説。
- 資産運用領域:金融庁のNISA特設サイトや、iDeCo公式サイト(国民年金基金連合会)のデータに基づく税制優遇メリットの数値化。特定の金融商品の購入推奨は行わず、公的年金の不足分を補うための長期積立投資の制度整理に特化。
- 貯蓄・家計管理領域:家計調査などの官公庁統計データに基づいた、年代別・世帯年収別の貯蓄実態の論理的解説、およびインフレ時代におけるリスク管理手法の情報提供。
- 保有資格・実務知見:東京商工会議所 ビジネスマネジャー検定試験®合格。上場企業での実務経験と当資格で培った「組織マネジメント」や「コンプライアンス・リスク管理」の視点を個人の家計防衛に転用し、ビジネスパーソンが納得できる論理的な解説の裏付けとしている。
【読者へ提供する価値と発信理念】
「役所の論理ではなく、生活者の視点で制度を翻訳する」ことを発信の基本理念としている。
複雑怪奇な社会保障制度においては、制度を知らないこと自体が直接的な経済的損失に直結する。この情報非対称性を是正し、「知っていれば救われたはずの人が損をする現状をゼロにする」ことが現在の活動における最大のミッションである。
そのため、記事執筆にあたっては個人の主観や推測、投資推奨は避ける。
そのうえで、読者の生活や資産に影響を与える領域であることを自覚し、読者が「国に頼りすぎず、国を賢く利用する」ための正確で安全な判断材料を提供し、生活者とその家族を守るための実用的な知見を届け続けている。
(2026年7月13日更新)