貯蓄で重要な「分散」という視点
勤労世帯の貯蓄額について、総務省の資料をもとに「妻の働き方別」に見ていきました。
また年収も合わせて確認しましたが、必ずしも年収と貯蓄額に相関関係があるわけではないようです。
一方で貯蓄の手段を確認すると、どの世帯でも一定の割合を運用に回している事実もわかりました。
貯蓄をする上では、一見「預貯金」がもっとも安全に思えるものです。しかし近年の日本では低金利が続いており、預けるだけではお金を増やせなくなりました。
その分資産運用に回せば、運用益によってお金を増やせる可能性があるのです。ただし運用にはリスクがあるので、損失が出ることもあります。そのため資産を運用に全振りするのは避けたいですね。
銀行預金におけるデメリットが「低金利やインフレリスク」、資産運用におけるデメリットが「損失の出るリスク」。この2つを互いに補うには、分散して保有することがポイントとなります。
資産残高やライフプラン等によってとれるリスクは違うので、最適な割合は個々で異なります。
確かな情報収集のもと、自分にあうバランスを見つけていきたいですね。
参考資料
太田 彩子
執筆者
株式会社モニクルリサーチ メディア編集本部
LIMO編集部記者/編集者/元公務員
京都教育大学卒業。株式会社モニクルリサーチが運営する、くらしとお金の経済メディア「LIMO(リーモ)」のLIMO編集部において、厚生労働省管轄の公的年金制度や貯蓄、社会保障、退職金など、金融の情報を中心に執筆中。大学卒業後は教育関連企業での営業職を経て、2010年に地方自治体の公務員として入職。「国民健康保険」「後期高齢者医療制度」「福祉医療」等の業務に従事した。主に国民健康保険料の賦課、保険料徴収、高額療養費制度などの給付、国民年金や国民健康保険への資格切り替え、補助金申請等の業務を担う。特に退職に伴う年金や保険の切り替えでは、手続きがもれることで不利益を被ることがないよう丁寧な窓口対応を心がけた。その後、保険代理店にてマーケティング業務に従事。保険料比較サイトの立ち上げに参加した。乗合保険会社の商品ページだけでなく、保険の知識を普及するためのページ作成にも参加。ニ種外務員資格(証券外務員ニ種)保有。小学校教諭一種免許、幼稚園教諭一種免許、特別支援学校一種免許取得。
はたらく世代のお金の診断・相談サービスを行うマネイロでは、「【計算例付】厚生年金保険料はどのように決まる?ケース別算出方法や受給額を解説」など、お金や年金制度にまつわる記事を発信中。京都府出身。(2024年9月4日更新)