「年収1000万円」あれば、生活に困ることもない生活ができそうだと感じる方も多いかもしれません。4月から新生活が始まり、転職や栄転などによる昇給で年収が上がるという方も多い季節かもしれませんね。

国税庁の「令和2年分 民間給与実態統計調査」によると、日本の給与所得者の平均年収は433万円。これをふまえると、年収1000万円は平均の2倍以上の収入を得ている計算になります。

私は以前、生命保険会社に勤務し、数多くのお客さまからお金の相談を受けてきました。その経験もふまえ、今回は年収1000万円台世帯の暮らしぶりについて深堀しながら、将来へのお金の備え方についてお話していきます。

額面年収1000万円の手取りは?

年収1000万円と言っても、やはり手元にいくら残るのか(手取り)が気になるという方は多いでしょう。給与からは社会保険料や税金が引かれているため、年収(額面給与)と手取りには差が生まれています。

おもな社会保険料は厚生年金・健康保険料・雇用保険料など、税金は所得税や住民税となり、日本は年収が高くなるほどこれらの負担も原則大きくなる仕組みになっています。

社会保険料や税金の金額は、「独身か既婚か」「妻が働いているか」「こどもの有無」などにより変わるため一概にはいえません。しかし年収1000万円ともなればその負担額は大きくなることは間違いありません。

概算すると独身の場合、年収1000万円の方の手取り額は720万円程度の計算になるでしょう。