つい先日まで桜の見頃を待ち遠しく感じられましたが、連日の雨で満開の桜が散ってしまわないか気になる地域もありますね。
春はあっという間に過ぎ去ろうとしています。
時間はどんどん流れていくものですが、たまには立ち止まって考えておきたいことがあります。
その一つが「将来のお金」について。
いずれ老後を迎えると、限られた収入の中でやりくりすることが求められます。
お金事情は家族の形態によっても大きく異なるもの。
そこで今回は、「おひとりさま世帯」にフォーカスをあて、厚生年金と国民年金の1人分の受給額を見ていきたいと思います。
【注目記事】厚生年金「ひと月平均20万円以上」もらう人、本当は男女で何パーセントなのか
厚生年金と国民年金とは?
日本の公的年金制度は、働く世代がその時代の高齢者を支えるという賦課方式をとっています。
そんな年金は、国民年金(基礎年金)と厚生年金(被用者年金)の2階建て構造となっています。
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出所:日本年金機構
1階に位置する国民年金ではみんなが一律の保険料を納めます。
しかし2階部分である厚生年金の場合、保険料は報酬比例制です。納めた保険料や厚生年金の加入期間によって受給額が決まるため、個人間での差が激しいといえます。
そんな厚生年金に加入できるのは、公務員や会社員などの第2号被保険者です。つまり2階建てである日本の年金制度に加入する限り、将来もらえる年金は次のパターンにわかれるということです。
- 自営業や無職、専業主婦(主夫)など:国民年金のみ
- 公務員や会社員など:国民年金+厚生年金
ただし自営業者などであっても、厚生年金の加入期間があって一定の条件を満たす場合は、加入期間に応じた厚生年金を受給できます。
それでは今のシニア世代では、いくらぐらいの年金を受給しているのでしょうか。平均や分布を細かくみていきましょう。
国民年金の平均受給額は月額いくら?
厚生労働省の「令和2年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとに、国民年金に限定して受給額を深掘りしてみましょう。
国民年金の平均月額
- 〈全体〉平均年金月額:5万6252円
- 〈男性〉平均年金月額:5万9040円
- 〈女性〉平均年金月額:5万4112円
国民年金月額階級別の老齢年金受給者数
- 1万円未満:7万4554人
- 1万円以上~2万円未満:29万3600人
- 2万円以上~3万円未満:92万8755人
- 3万円以上~4万円未満:284万2021人
- 4万円以上~5万円未満:466万3638人
- 5万円以上~6万円未満:776万979人
- 6万円以上~7万円未満:1483万5773人
- 7万円以上~:188万2274人
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出所:厚生労働省「令和2年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
国民年金の場合、一律の保険料を納めると解説しました。そのため多くの方が「6~7万円」の受給額になっていることがわかります。
一方でそれより少ない受給額の方も一定数います。40年の納付期間を満たして初めて満額の受給となるので、何らかの事情により未納期間があることが考えられます。
学生の間に猶予申請をしていた方もいるでしょう。追納していなければ、同様に満額からは差し引かれて受給額が決定されてしまいます。
厚生年金の平均受給額は月額いくら?
今度は公務員や会社員が受給する「厚生年金」についてみていきましょう。こちらには1階部分である国民年金の金額も含まれています。
「こちらに加えて国民年金ももらえる」わけではない点についてご注意ください。
厚生年金の平均月額
〈全体〉平均年金月額:14万4366円
〈男性〉平均年金月額:16万4742円
〈女性〉平均年金月額:10万3808円
※国民年金の金額を含む
厚生年金月額階級別の老齢年金受給者数
- 1万円未満:10万511人
- 1万円以上~2万円未満:1万8955人
- 2万円以上~3万円未満:6万6662人
- 3万円以上~4万円未満:11万9711人
- 4万円以上~5万円未満:12万5655人
- 5万円以上~6万円未満:17万627人
- 6万円以上~7万円未満:40万1175人
- 7万円以上~8万円未満:69万4015人
- 8万円以上~9万円未満:93万4792人
- 9万円以上~10万円未満:112万5260人
- 10万円以上~11万円未満:111万9158人
- 11万円以上~12万円未満:101万8423人
- 12万円以上~13万円未満:92万6094人
- 13万円以上~14万円未満:89万7027人
- 14万円以上~15万円未満:91万3347人
- 15万円以上~16万円未満:94万5950人
- 16万円以上~17万円未満:99万4107人
- 17万円以上~18万円未満:102万4472人
- 18万円以上~19万円未満:99万4193人
- 19万円以上~20万円未満:91万6505人
- 20万円以上~21万円未満:78万1979人
- 21万円以上~22万円未満:60万7141人
- 22万円以上~23万円未満:42万5171人
- 23万円以上~24万円未満:28万9599人
- 24万円以上~25万円未満:19万4014人
- 25万円以上~26万円未満:12万3614人
- 26万円以上~27万円未満:7万6292人
- 27万円以上~28万円未満:4万5063人
- 28万円以上~29万円未満:2万2949人
- 29万円以上~30万円未満:1万951人
- 30万円以上~:1万6721人
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出所:厚生労働省「令和2年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
厚生年金を受給する場合、その平均は14万4366円が月額であることがわかります。
「月15万円以内の月収」が平均通りだと考えると、少し老後生活が難しく感じる方もいるかもしれません。
また実際のボリュームゾーンを男女別に確認すると、男性は17~18万円、女性は9~10万円であることも注目ポイントです。
男女別「おひとりさま世帯」年金受給額をどう考えるか
先ほどの調査から、おひとりさまが受け取っている年金受給額をシミュレーションしてみます。
平均通りの年金を受給する場合
- 自営業等の男性:5万9040円
- 自営業等の女性:5万4112円
- 会社員等の男性:16万4742円
- 会社員等の女性:10万3808円
ボリュームゾーンの年金を受給する場合
- 自営業等の男性:6~7万円
- 自営業等の女性:6~7万円
- 会社員等の男性:17~18万円
- 会社員等の女性:9~10万円
いずれにしても、将来を厳しく感じる方は多いかもしれません。おひとりさま世帯の場合はお金の使い道を比較的自由に決められるため、今のうちから将来資金を積み立てることも始めやすいです。
この機会に、しっかりと将来のマネープランを立ててみましょう。
参考資料
太田 彩子
