この春から新しい職場で心機一転がんばる方もいます。

変化の季節、自分自身のキャリアを見つめ直す方も多いでしょう。コロナの新規感染者数もまたじわじわと伸びつつある中、「公務員」には安定したイメージを持つ方もいます。

しかし公務員といっても「国家公務員か地方公務員か」「地方公務員ならどこで働くか」「職種は何か」などで給与事情・退職金事情はさまざまです。

そこで今回は、都道府県に勤める一般職員のうち、一般行政職の平均退職金を都道府県別に見ていきます。

1位と47位の差や平均額などに注目していきましょう。

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都道府県に勤める地方公務員「60歳定年退職者」の退職金平均支給額

地方公務員の場合、定年退職は3月31日に一斉に迎えます。

近年では公務員でも定年延長の動きが見られますが、今回は総務省の「給与・定員等の調査結果等」を参考に、「60歳定年退職者」に限定して平均退職金を見ていきます。

退職金が高い都道府県ベスト5

  • 1位 静岡県:2342.4万円
  • 2位 愛知県:2321.1万円
  • 3位 東京都:2310.3万円
  • 4位 福岡県:2272万円
  • 5位 山梨県:2267.7万円

上位5県は以上の通りです。2200万円超の退職金が平均となっていますね。

参考までに、全都道府県の退職金についても見ていきましょう。

全都道府県の平均退職金をイッキ見

  • 1位 静岡県:2342.4万円
  • 2位 愛知県:2321.1万円
  • 3位 東京都:2310.3万円
  • 4位 福岡県:2272万円
  • 5位 山梨県:2267.7万円
  • 6位 沖縄県:2263.3万円
  • 7位 栃木県:2261.9万円
  • 8位 山形県:2255.5万円
  • 9位 秋田県:2254.4万円
  • 10位 宮城県:2238.5万円
  • 11位 神奈川県:2235.9万円
  • 12位 熊本県:2231.3万円
  • 13位 滋賀県:2227.2万円
  • 14位 大分県:2227.2万円
  • 15位 群馬県:2215.6万円
  • 16位 新潟県:2214.3万円
  • 17位 三重県:2213.8万円
  • 18位 京都府:2211.4万円
  • 19位 青森県:2209.2万円
  • 20位 鳥取県:2205.3万円
  • 21位 大阪府:2201.3万円
  • 22位 埼玉県:2201.1万円
  • 23位 長野県:2196万円
  • 24位 岐阜県:2195万円
  • 25位 愛媛県:2187.9万円
  • 26位 佐賀県:2185.9万円
  • 27位 岡山県:2179.9万円
  • 28位 岩手県:2177.7万円
  • 29位 千葉県:2176.8万円
  • 30位 奈良県:2173.2万円
  • 31位 福井県:2172万円
  • 32位 茨城県:2168.8万円
  • 33位 石川県:2166.3万円
  • 34位 徳島県:2164万円
  • 35位 山口県:2149.9万円
  • 36位 和歌山県:2147.1万円
  • 37位 島根県:2146.3万円
  • 38位 鹿児島県:2142.8万円
  • 39位 宮崎県:2142.2万円
  • 40位 兵庫県:2141.9万円
  • 41位 福島県:2108.5万円
  • 42位 広島県:2094.1万円
  • 43位 長崎県:2087.9万円
  • 44位 香川県:2082.1万円
  • 45位 北海道:2081.1万円
  • 46位 高知県:2071.9万円
  • 47位 富山県:2034.7万円

こうして眺めると、1位の静岡県と47位の富山県には307.7万円もの差があることがわかります。

ちなみに全都道府県の平均退職金額は、2153万9000円でした。

「地方公務員」それ以外の平均退職金の金額は?

参考までに、都道府県に勤める「一般職員のうち一般行政職」以外の、「60歳定年退職者の平均支給額」も見てみましょう。

  • 都道府県の教育公務員:2234万8000円
  • 都道府県の警察職:2196万6000円
  • 政令指定都市の一般職員のうち一般行政職:2161万1000円
  • 政令指定都市の教育公務員:2162万2000円

所属先や職種に関わらず、60歳で定年退職を迎える方の平均退職金額は2000万円を超えることがわかります。

また一部の地域を除き、ほとんどの場所で2000万円を超えていることもわかりました。

「公務員は安定している」というイメージは、あながち間違いではなさそうです。

公務員でも将来資金の準備は必要?

それでは退職金がある場合、老後の備えは必要ないのでしょうか。

実は公務員であっても、老後資金の備えは必要になるケースがほとんどです。かつては「共済年金」という3階建ての手厚い年金制度に加入していた公務員ですが、今では他の会社員と同じく厚生年金に加入しています。

独自に3階部分の年金を備える人もいますが、それでも「老後の資金は0円で大丈夫!」とは言えないでしょう。

公的年金は破綻することがないとされていますが、受給額が減少する可能性は十分にあります。

年金だけでは月の収支がマイナスになる場合、退職金を切り崩す生活になりますが、ここで問題なのは「今の現役世代が定年を迎える頃、同じ水準の退職金がもらえるかわからない」ということです。

退職金の制度が安定して運営されていれば2000万円超の退職金をもらえる可能性もありますが、公務員の給与水準は民間水準に合わせて定期的に改定されます。

リアルタイムに連動しないため「公務員はコロナの影響を受けなくてうらやましい」という声もあがりがちですが、民間の水準が下がれば数年後に調整されるということです。

もらえるかもしれないし、もらえないかもしれない。そのような状況においては、準備を進めておくに越したことがありません。いざ定年まで数年というタイミングで気付いても、できることは限られてしまうからです。

またキャリアの変更はいつ来るかもわかりません。終身雇用の時代が終わりつつある今、公務員でも転職してキャリアアップを目指す方もいます。

勤務先が変われば退職金事情も変わるため、将来の対策は万全にしておく方が安心でしょう。

まとめにかえて

いかがでしょうか。

地域や職種ごとに、地方公務員の退職金の平均支給額についてみていきました。ひとことに「公務員」といっても、その給与事情はさまざまです。

また「退職金があるから老後資金の準備は不要」とは言えないのも事実。何かを始めるのに最適なこの季節、将来のお金についてじっくりと考えてみてはいかがでしょうか。

参考資料

太田 彩子