「憧れの年金生活」現在の支給実態はどうなのか（最新事情）厚生労働省「令和2年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」からわかる事実

元会社員等が受け取る「厚生年金」の支給額はいくら？

「会社員や公務員等」は、国民年金に上乗せして厚生年金にも加入します。今度は国民年金を含む「厚生年金」の受給額を見ていきましょう。

〈全体〉平均年金月額：14万4366円

※国民年金の金額を含む

出所：厚生労働省「令和２年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」

平均は14万4366円で、ボリュームゾーンは「9万円から10万円」です。

こちらの金額に国民年金の金額も含まれていることを考慮すると、会社員であっても「余裕のある年金暮らし」が叶う人は一握りであることがわかります。

厚生年金の場合、報酬に応じた等級によって保険料が決まり、会社と折半して納めます。

保険料をたくさん納め、また厚生年金の加入期間が長かった人ほど多くの年金を受給できる仕組みなのです。

つまり年金の受給額には個人差があることがわかりますね。

ちなみに等級の最高は21等級で、ここに属する標準報酬月額は65万円です。65万円だと、年収に換算するとおよそ780万円となります。

厚生年金の加入期間を通して、年収が780万円を超える人は多くないでしょう。高額受給者はそれなりの給与を稼いでいた人なので、年金生活になればやはり生活水準は落とすことになります。