日銀短観は業況判断DIが注目されますが、それ以外の項目も興味深いものが多いので、じっくり見たいものです(経済評論家 塚崎公義)。
日銀短観は大規模なアンケート
日銀短観の発表が4月1日に予定されています。日銀短観というのは、日銀が実施している大規模なアンケート調査で、調査対象企業の数が多いことに加えて、質問項目も多岐にわたっています。景気関係のアンケートは数多くありますが、もっとも注目度の高いものと言えるでしょう。
経済統計は事実ですし、アンケートは気分ですから、経済統計の方が安心感はあるわけですが、タイミング的に過去に起きた事しかわからず、バックミラーを見ているイメージがあります。
一方でアンケートは、現在の回答者の気分を表すわけで、それが今後の企業行動等にどう影響するかを考える材料となります。磨りガラスではあるけれどもフロントガラスなので、そちらも見ておく必要があるわけです。
特に、現在のように世界情勢等々が大きく変化しつつある時には、曇っていてもフロントガラスの方がバックミラーより遥かに頼りになる、と考えている人も多いようです。