日経平均は5日続伸だが予断を許さない状況
2022年3月18日の東京株式市場で、日経平均株価の終値は、前日比174円54銭高の2万6827円43銭でした。
5日続伸です。
5日続伸となるのは、2021年8月30日~9月8日に8日続伸となって以来です。
ウクライナ情勢を巡り、株価が振られる展開が続いています。
16日にはロシアのドル建て国債の利払いが予定されていました。
厳しい経済制裁を科されているため、ロシアがデフォルト(債務不履行)となるのではないかという懸念もありましたが、実際には、利払いが行われました。
デフォルトリスクが後退したことから、投資家の間に買いが広がりました。
今週の展開はどうなるでしょうか。
21日の米株式市場でダウ工業株30種平均は、前週末比201ドル94セント安の3万4552ドル99セントで終えました。
ロシアとウクライナの間での停戦交渉が進んでいないことも要因の一つですが、それ以上に相場の下げ圧力となったのが、米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長の発言です。
パウエル議長は21日、年内の米連邦公開市場委員会(FOMC)で大幅利上を示唆しました。
0.5%の利上げに踏み切る可能性もあるとのことで、市場では金融引き締め加速を警戒した売りとなりました。
日本株も週初から連れ安となる可能性があります。
ウクライナ情勢などにより、なかなか方向感が定められない状況が続いています。
難しいのは、このまま下げが続くとは限らないことです。
逆に、足元での日経平均5連騰は、ロシアがウクライナ侵攻後に下げた後の、自律反発の動きにも感じられます。
21日の大きな下げは、パウエル議長の発言が要因でした。
コロナ禍でも、一定の期間が過ぎると、株式市場は、影響は織り込み済みといったような動きになりました。
投資家がそれを期待しているからともいえます。
21日の東証1部の売買代金は概算で4兆1427億円と非常に活況でした。
この状況下にもかかわらず、特に海外の投資家は積極的に動いているようです。
ただし、安易な決めつけによる売買判断は危険です。
短期戦略でいくのか、中長期戦略をとるのか、その上で、しっかりと自分ならではの軸をもって臨みたいものです。