費用は増えているが、日本人の資産も増えている

ドル高によって、日本人が海外旅行に行くコストは高くなっています。海外からの輸入品が値上がりしているならば、生活費は上がっているわけで、給料が変わらないならば、その限りでは「日本人の生活は貧しくなっている」と言えるかもしれません。

一方で、日本人が持っている外貨が値上がりしているという事は、日本人の財産が増えて日本人が豊かになっているという面もあります。日本の対外純資産は巨額ですし、資産は外貨建てで負債は円建てが基本ですから、ドル高になると純資産は大幅に増えるかも知れないのです。

外貨を持っている資産家は豊かになっているが、外貨を持っていない庶民は貧しくなっている、と考える人もいるでしょうが、筆者は悲観していません。

一つには、政府や公的年金等々が持っている巨額のドルは国民全体の財産ですから、それが増える事は庶民にとっても恩恵が期待できる事なのです。

もう一つは、国民全体の財産が増えているならば、あとは分配を考えれば良いわけで、たとえば富裕層に増税して庶民に減税する、といった事を検討すれば良いのです。